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2008 年度 実績報告書

Brn4による間葉系幹細胞からの蝸牛線維細胞への分化誘導と難聴の再生医学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19659440
研究機関順天堂大学

研究代表者

中澤 詠子  順天堂大学, 医学部, 助教 (60245751)

研究分担者 池田 勝久  順天堂大学, 医学部, 教授 (70159614)
古川 正幸  順天堂大学, 医学部, 准教授 (20359524)
神谷 和作  順天堂大学, 医学部, 講師 (10374159)
楠 威志  順天堂大学, 医学部, 准教授 (30248025)
キーワードBrn-4 / 内耳 / 線維細胞 / 再生
研究概要

内耳の再生については有毛細胞・ラセン神経節が着目され、最新の哺乳類の動物実験では薬物障害モデルで徐々に証明されてきている。感音難聴に対する遺伝子治療の突破口として、アデノウイルスベクターによるAtoh1遺伝子の内耳への導入によってアミノ配糖体抗生物質による有毛細胞の変性が回復したことが挙げられる。しかしながら、先天性難聴においては未だ障害細胞の再生は実現されていない。蝸牛線維細胞は有毛細胞・ラセン神経節に比較して、その分化誘導と再生は比較的容易であることが知られており、その実現の可能性が高いと考えられる。本研究は、自己の組織を用いて難聴のターゲット細胞である線維細胞の再生技術を開発することを目的とした。
本研究ではBrn4欠損マウス内耳への細胞移植を行うため、骨髄間葉系幹細胞の樹立および、これまで報告されていない蝸牛組織由来間葉系幹細胞の樹立を試みた。マウス骨髄由来間葉系幹細胞は国立成育医療センターとの共同研究により行われた。C57BL/6マウス大腿骨の培養液還流を行い骨髄間質系細胞の初代培養系を確立させ、この継代培養により間葉系幹細胞を樹立した。移植後の細胞の動態を可視化するため、同細胞にEGFPを発現するアデノウイルスベクターを感染させることにより蛍光標識した。また、これまで報告されていない蝸牛由来の間葉系幹細胞を得るため生後0日齢のC57BL/6マウスの蝸牛コルチ器組織より初代培養法を検討、その後の継代培養により間質系細胞の樹立法を検討した。その結果、蝸牛組織由来の初代培養系は数回の継代により増殖させ、一部は脂肪細胞に分化した。更に継代を繰り返すことにより骨髄間葉系幹細胞様の形態を示す細胞系を得た。今後、同細胞の分化能の解析および分化誘導の検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Noninvasive In Vivo Delivery of Transgene via Adeno-Associated Virus into Supporting Cells of the Neonatal Mouse Cochlea2008

    • 著者名/発表者名
      Takashi IIZUKA
    • 雑誌名

      Human Gene Therapy 19(4)

      ページ: 384-390

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Postnatal development of the organ of Corti in dominant-negative Gjb2 transgenic mice2008

    • 著者名/発表者名
      Ayako INOSHITA
    • 雑誌名

      Neuroscience 156(4)

      ページ: 1039-1047

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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