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2008 年度 実績報告書

結膜幹細胞の同定と眼表面疾患への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19659444
研究機関東京大学

研究代表者

杉崎 顕史  東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (40361480)

研究分担者 臼井 智彦  東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (80282557)
天野 史郎  東京大学, 医学部・附属病院, 准教授 (80193027)
横尾 誠一  東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (20345052)
山上 聡  東京大学, 医学部・附属病院, 准教授 (10220245)
キーワード結膜 / 幹細胞 / 結膜上皮幹細胞 / 分化能 / 細胞シート / 再生医療
研究概要

昨年度に引き続き、移植医療に応用するために必要なヒト結膜上皮幹細胞の解析を行った。昨年度結膜上皮によりEGFにて上皮様コロニーへ、またbFGFの刺激により杯細胞様コロニーへの分化能を有する結膜上皮コロニーを採取できたが、尚不明な点が多い。
1.本年度は異なる増殖因子による杯細胞の分化誘導率の測定のほか、単一のヒト結膜上皮幹細胞由来培養シートの作成を試み、組織形成能力を検討した。その結果、結膜上皮幹細胞の杯細胞への誘導はbFGFの添加により全てのコロニーが杯細胞様へ分化した。また合わせて、他の増殖因子による分化能の検討も行ったが、上皮様、杯細胞様以外の形態を示す幹細胞コロニーは認められなかった。これらの結果は結膜上皮幹細胞の分化能がES細胞のように制御できない無秩序なものではなく、綿密に制御されていることが示唆された。
2.培養シートの作成では、単一ヒト結膜上皮幹細胞により結膜上皮シートが作成可能であった。単一ヒト結膜上皮幹細胞由来培養シートは5-6層に完全に分化できるものと、2-3層と重層化が不完全なもの、また1-2層とほぼ細胞が重層化できない三つのタイプのシートが得られた。培養条件は無血清であり培養地などに1otの差は無いため、採取したヒト結膜上皮幹細胞コロニーには、重層化の能力が異なる三つのタイプの細胞が存在することが示唆された。最も組織形成能が優れているタイプの結膜上皮幹細胞は単一細胞由来であっても4.64cm2ほどの面積のシートを作成することが出来、結膜細胞を移植医療に応用することも十分可能と考えられた。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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