研究課題/領域番号 |
19659453
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
大黒 浩 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30203748)
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研究分担者 |
大黒 幾代 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (90305235)
川田 浩克 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60438009)
錦織 奈美 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30444920)
田中 祥恵 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00438011)
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キーワード | 網膜視細胞 / 視物質 / 特異抗体 / 網膜変性 / リン酸化 |
研究概要 |
遺伝性網膜変性疾患である網膜色素変性およびその類縁疾患では、病理学的には網膜視細胞変性が主で根本的な治療法が確立していない難病である。特に本症は本邦における成人中途失明原因の3位に位置する疾患で、成人の失明対策上重要な疾患となっている。これらの疾患の原因は遺伝子異常などにより視細胞機能に破綻を起こして最終的に視細胞がアポトーシスを引き起こすものである。この中で桿体視細胞が傷害される網膜色素変性に関してはある程度原因遺伝子の解明やモデル動物を用いた病態解析は進んでいるのに対し、錐体視細胞が障害される錐体ジストロフィーに関しては原因および病態がほとんど不明のままである。主に桿体視細胞障害を呈する網膜色素変性では桿体視細胞の視物質ロドプシンのリン酸化の制御系に異常を来していることを示唆した。そこで今回さらにもう一方の錐体視細胞が傷害される錐体ジストロフィーにおいても類似の機構すなわち錐体視物質のリン酸化に異常がないかどうか検討する目的でまず錐体視物質のリン酸化を検出するためにリン酸化された錐体視物質に対する特異抗体を用いた新規の検出システムの確立を目指した。具体的には申請期間である平成19-20年の間に以下の項目について研究を遂行を計画し、平成19年度以下の成果を得た。 1リン酸化および非リン酸化錐体視物質合成ペプチドの作成と家兎への免疫によるポリクローン抗体の作成および特異抗体の生成した。 2得られた抗体の性質の検討の結果錐体視細胞のリン酸化を特異的に認識しうる抗体であることが判明した。
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