研究課題/領域番号 |
19659509
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
市川 哲雄 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90193432)
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研究分担者 |
長尾 大輔 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90432749)
渡邉 恵 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (40380050)
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キーワード | ストレス / スプリント / 急性刺激 / ホルモン |
研究概要 |
本研究は、歯科関連ストレス(歯科的疾患:咀嚼障害、顎関節症、口腔顎顔面慢性疼痛などにおけるストレスの影響)を遺伝子レベルで明らかにすることで、この評価ツールとして、末梢血から採取した白血球のmRNAを抽出し、ストレス関連1465遺伝子の発現をこのDNAチップで測定し、発現パターンをクラスター解析し、変化したmRNAはリアルタイムPCRで確認する方法であった。この解析と併せて患者の歯科関連の評価と精神心理学的調査を行うもので、昨年度に構築したプロトコルでサンプリングを計画した。しかしながら、精神心理学的調査等はできたものの、DNAチップの測定がうまくいかず研究手法を唾液の中のホルモン測定に代えて実験を進めた。 急性刺激実験として、咀嚼障害、顎関節症、口腔顎顔面慢性疼痛にしばしば用いられるスプリントによる咬合修正、数値計算というストレス負荷前後の唾液中のホルモンを指標に、性格との関連性について調査した。性格検査としてはCMI、 YG性格検査、(3)SDS(日本版SDS:抑うつ傾向を測定)を用い評価した。唾液中のホルモンとしては昨年検討を行った唾液アミラーゼ、およびクロモグラニンA、 IgA、コルチゾールを計測した。 クロモグラニンAと唾液アミラーゼが負の相関傾向を、 IgA、コルチゾールが正の相関傾向が認められた。また、ストレス刺激前後とホルモンとの関係については大きく2つに分かれた。また、性格傾向については関係を見いだすことができなかった。本研究結果で得られた、プロトコルと唾液中ストレス関連ホルモンの動態と、DNAチップの扱うための基礎的手技をもとに歯科関連ストレスを遺伝子レベルでの解明につなげていきたい。
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