研究課題/領域番号 |
19659522
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
高木 律男 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20143795)
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研究分担者 |
永田 昌毅 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10242439)
福田 純一 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10311672)
安島 久雄 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80377150)
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キーワード | 歯槽骨再生 / 歯肉再生 / 組織延長 / GTR / 唇顎口蓋裂 |
研究概要 |
【ラット頭頂骨を用いたA-GTR予備実験】麻酔(イソフルレン吸入)下にA-GTRデバイス(チタンランダムメッシュ+歯槽骨用ディストラクションデバイスの進展スクリューとナット)を頭頂骨の骨膜下に埋入した。伸展スクリューは頭皮上に3mm露出させた。治癒待機時間1週間の後に緩速拡大を開始した(グループA:0.25mm/回、グループB:0.5mm/回)。延長は4日に1回、延長距離は2mmまでとした。 【結果】グループAおよびBともに皮膚の欠損によるプレートの露出は生じなかった。被覆皮膚色に異常は認められなかった。いずれもメッシュ下面に接する骨に肥厚を生じていた。拡大速度の違う2グループで骨質の厚みは肉限的に同等であったが、組織学的にはグループBでは形成骨の間にあるいは表層に線維性の組織の介在が多く認められた。 【考察】拡大距離によって増生骨範囲の体積に違いはなかったが、骨密度という点では緩徐な拡大が効果的であることが組織学的に示唆された。拡大可能な距離については、今回は2mmまでの拡大にとどめているが、メッシュ下面までに新生骨が接近していれば、表皮の欠損を生じない範囲で拡大量の増加は可能であると考えられた。 【今後の方針と検討項目】延長過程に生ずる組織変化の動態の観察(PCNA免疫組織染色)、マイクロCTによる形成骨量の解析、家兎を用いた粘膜被覆部の骨延長の試み、計画する。
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