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2009 年度 実績報告書

脳卒中後誤嚥性肺炎の予測因子と高齢者自由嚥下の特徴との関連解析

研究課題

研究課題/領域番号 19659537
研究機関愛知学院大学

研究代表者

下郷 和雄  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00158966)

キーワード脳卒中 / 誤嚥性肺炎 / 関連因子 / 高齢者 / 至適嚥下量
研究概要

高齢者のQOL維持の観点から「口から食べること」が推奨されるが,高齢者の死亡原因の上位に位置している肺炎は,その多くが誤嚥性肺炎だと言われており,その予防のため摂食・嚥下障害について多くの検討がされている.本研究では健常成人の自由嚥下の計測を行い,摂食・嚥下機能に影響を与える要因の1つである食品の種類と至適嚥下量との関連を検討した.
【方法】摂食・嚥下障害のない健常成人205名(65歳未満群115名:平均年齢36.0±12.2歳,65歳以上群90名:平均年齢75.5±6.6歳)を対象に食性の異なる4食品(チキンライス,カステラ,ヨーグルト,水)を自由に摂取させ,摂食行動および嚥下音を記録した.記録をもとに,摂食回数と嚥下回数を測定し,1回摂取量を食品重量/摂取回数,1回嚥下量を食品重量/嚥下回数として算出した.
【結果・考察】測定の結果,1回摂取量および1回嚥下量は,すべての食品間で違いが認められた.このことは,食性の違いが,摂食・嚥下機能において何らかの点で影響することを示した.年齢による比較では,すべての食品で,65歳以上の高齢群が65歳未満群に比べて1回摂取量および1回嚥下量が減少する傾向を認めた.高齢群で1回摂取量・1回嚥下量とも減少したことは,摂食・嚥下障害の自覚のないものであっても,加齢に伴う口腔・咽頭機能の低下を意識下または無意識下に認知し,1回摂取量および1回嚥下量を自然に調整している可能性があることを示唆していると考えられた.
【結論】本研究により,健常成人の自由嚥下時の摂取量,嚥下量は食品の性状よって変化し,加齢によって減少する傾向があることが示された.

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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