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2007 年度 実績報告書

コルチコステロイド結合蛋白高発現と侵襲性歯周炎の感受性との関わりについて

研究課題

研究課題/領域番号 19659550
研究機関広島大学

研究代表者

栗原 英見  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40161765)

研究分担者 柴 秀樹  広島大学, 病院, 講師 (60260668)
藤田 剛  広島大学, 病院, 助教 (80379883)
キーワードコルチゾール / コルチコステロイド結合蛋白 / グルココルチコイドレセプター / HPA-axis / 歯肉上皮細胞 / ストレス
研究概要

コルチゾールは副腎皮質において産生されるグルココルチコイドであり,ストレスによって産生が促進される。本研究では慢性的なコルチゾール産生は歯周組織の破壊に関与するという仮説をたて,上皮細胞の宿主防御機能とストレスとの関係について明らかにすることを目的とした。90%以上のコルチゾールはコルチコステロイド結合蛋白(CBG)と結合し,標的器官へ転送,輸送されることが知られており,CBGの増加,欠乏はさまざまな疾患と関連する。健常者の歯肉組織においてCBGの発現は認められなかったが,歯周炎患者の歯肉組織では上皮組織にCBGの発現が認められた。CBGの局在は特に顆粒層から有棘層のかけて強く認められ,基底層に向かうにつれて減少し,結合組織では確認できなかった。また,培養ヒト歯肉上皮細胞,歯肉線維牙細胞においてはCBG mRNAの発現は認められなかった。一方,グルココルチコイドレセプターの発現は,RT-PCR,confocal larser顕微鏡で歯肉上皮細胞に確認された。また,コルチゾールは視床下部-下垂体-副腎軸(HPA-axis)の活動の亢進はコルチゾールの産生を促進する。歯周組織由来細胞においてもHPA-axisの構成因子の遺伝子発現およびコルチゾールの産生を確認した。さらにHPA-axisの最上流であるcorticotrophin releasing hormone (CRH)を上皮細胞に作用させるとHPA-axis系を介してコルチゾールの産生が増加することが確認された。これらのことから,コルチゾールの全身循環からの取り込みおよびその細胞内での作用が増強している可能性が示唆された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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