研究課題
萌芽研究
口腔粘膜のケラチノサイト上のケモカインやサイトカインのようなペプチドを分解して、免疫・炎症反応を制御する可能性を有している三つの膜結合性ペプチダーゼ[neutra endopeptidase(NEP;EC3.4.24.11;CD10)、aminopeptidase N(APN;EC 3.4.11.2;CD13)、dipeptidyl-peptidaselV(DPPIV、EC3.4.14.5;CD26)]のうち、健常者から採取した口腔粘膜上皮上のNEPおよびAPNのmRNAの発現の確認を行うため、それぞれのペプチダーゼに特異的なリアルタイムPCR法で用いるプライマーの設計を行った.また健常者、歯周炎患者における口腔ケラチノサイトにおけるNEPの発現レベルと臨床的病態との関係を解明するため、九州歯科大学附属病院口腔健康科を受診中の患者を対象に口腔健康調査ならびに口腔粘膜上皮組織の採取が行われ、採取された口腔ケラチノサイト上のNEPとANPの定量解析をリアルタイムPCRにより順次解析を行った.患者を対象とした調査は平成19年度だけではなく、平成20年度にも追跡調査を含め行う予定で、健常者、歯周炎患者それぞれ50名を目標に無作為に対象者を抽出し調査を継続中である.平成20年度には今回の研究結果について何らかの新知見を報告し、将来的には口腔におけるNEPなどの膜結合性ペプチダーゼの機能を解明し、それらの発現や制御法を確立することによって、口腔疾患の予防や治療の有効な手段の開発に寄与できると考えている.
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http://www.kenkoyobou.net/college/index.html