研究課題/領域番号 |
19659555
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (80244789)
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研究分担者 |
邵 仁浩 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10285463)
粟野 秀慈 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (20301442)
吉田 明弘 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (20364151)
高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)
竹原 直道 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (00038879)
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キーワード | 唾液 / 歯周病 / ホルモン / コルチゾル / DHEA / クロモグラニンA |
研究概要 |
現在のところ、歯科臨床や公衆衛生的な集団検診の現場において一般的にプロービングによる歯周病の評価が行われている。しかし、こうした評価方法は、健診に要する時間とマンパワー、器具の準備にかかるコスト、感染予防のための滅菌操作といった問題が指摘されている。そこで我々はプロービングを用いない歯周病の評価方法について検討することを目的として本研究を立ち上げた。これまでのところ、以下に示す結果が得られている。地域に在住する高齢者171名を調査対象として、プロービング深さ(以下、PD)とアタッチメントロス(以下、AL)のレベルを基に歯周病の病態を3群に分け、唾液中のコルチゾル値、DHEA値およびクロモグラニンA値の比較を行った。PDによる分類において歯周病が重度なほどコルチゾル、DHEA値およびクロモグラニンA値が高いことがわかった。一方、ALによる分類では、コルチゾルならびにDHEA値においては歯周病が重度なほど高値を示したが、クロモグラニンA値においては歯周病の重症度と一定の傾向はみられたが有意な関連性には至らなかった。そこで、重回帰分析を用いて解析を行ったところ、年齢、性別、喫煙習慣、糖尿病の有無、口腔衛生状態、唾液分泌量およびプロービング時出血の有無といった交絡因子で補正した後もコルチゾルについては中程度歯周病および重度歯周病との間に有意な関連性は保たれた。一方、DHEAならびにクロモグラニンAについては重度歯周病との間に強い関連性が示された。これらの結果は歯周病の重症度をPDおよびALの両方で評価しても同様であった。つまり、歯周病の病態評価としてここで取り上げた内分泌ホルモンである、コルチゾル、DHEAおよびクロモグラニンA値は歯周病の病態を反映するバイオマーカーとして有用であり、とくにDHEAならびにクロモグラニンAは重度な歯周病の病態と強い関連性がみられることが示唆された。
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