研究概要 |
本研究の全体構想は、妊娠初期の出生前検査の受検に関する決定を支える看護プログラムの開発と評価であり、研究;期間2カ年の目標は下記のとおりである。なお、19年度の計画は1に該当する。1.妊娠初期に出生前検査を考慮する女性の決定を支える看護ケアプログラムを作成する。2.作成されたケアプログラムを実施・評価する。今年度は、看護ケアプログラム原案の修正を行い、プログラムを実際に展開している。 (1)看護ケアプログラムの開発女性とパートナーが出生前検査の受検に際し自律性を尊重され、決定後に起こりうる具体的な見通しを持ちながら熟慮し、決定プロセスを辿れるよう支援することを目指す、A.決定に関する情報提供、B.価値と嗜好を明らかにするための支援、C対話の促進、D情緒的サポート(見通しの提供・他者の体験の共有・継続ケアの保証)の要素で構成されるプログラムを開発した。 (2)プログラム評価指標の吟味プログラムのアウトカム評価には、(1)「決定における:葛藤-日本版Decisional Conflict Scale(有森,2005)」ならびに(2)「知識-出生前検査に関する知識テスト」を主として、(3)「共感-共感認知尺度(Wheele,U995)」、(4)「話し合いの満足度」を加え4つの指標を採択した。これらの測定用具は出産経験のある消費者や当該領域の研究者において回答・検討後に表現の修正を行い、表面妥当性を確保した。 (3)プログラムの実施実施に際し聖路加看護大学研究倫理審査委員会の承認を得た(承認番号07-031)。現在、プログラムの影響を評価するため、2群を設定し介入群にプログラムを実施している。前述の指標を用い来年度に評価を行う。
|