研究課題/領域番号 |
19659606
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
森下 路子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60249638)
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研究分担者 |
阪本 恵子 大阪市立大学, 医学部・看護学学科, 教授 (10092694)
中尾 理恵子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (80315267)
川崎 涼子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30437826)
新田 章子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30457501)
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キーワード | 糖尿病患者 / 身体感覚 / 自覚症状 / 受診行動 / セルフケア / 低血糖症状への恐れ |
研究概要 |
研究協力病院を2箇所として、交渉を行い、2病院の協力を取り付けることができたが、双方ともに移転計画、システム変更計画等があり、インタビュー場所の確保にとまどった。1病院は20年度からの実施、1病院は11月からの実施となった。このことによる計画の暮れがあるが、3月中旬にて13例の事例にインタビューを実施することができた。その内訳は、男性4名(60歳台3名、70歳台1名)、女性9名(50歳台2名、60歳台2名、70歳台5名)であり、その初期の成果をまとめると、以下のことが分かった。研究目的としている、身体感覚と受診行動との関連については、他の疾患管理中に糖尿病が発見されたケース9名を除くと、4例すべてが身体症状の自覚があって、受診していた。また、最初の受診前に、高血糖を指摘されたケース3例については、自覚症状がないために「しゃーしいと思った」「簡単と思った」「気にしていなかった」と、受診行動につながっていないことが分かった。次に、身体感覚と糖尿病の自己管理については、1つは、低血糖の自覚の恐れから、血糖がやや高いほうが安心できると考えている人がいること、2つ目は、身体感覚から自己管理をしている人は、違和感の知覚がないことから血糖値を過小に評価している可能性が示唆された。また、合併症があり、合併症の症状がある人は、糖尿病についても意識が高い傾向がうかがえた。以上の成果についてはまだ、研究の端緒であるため公表できる状況ではいない。今後は、事例を丹念に集め、分析する予定である。
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