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2009 年度 実績報告書

エビデンスに基づく老年看護促進のためのトランスレーショナル・リサーチ導入の試み

研究課題

研究課題/領域番号 19659611
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

松岡 千代  兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (80321256)

研究分担者 濱吉 美穗  兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (80514520)
キーワード老年看護 / トランスレーショナル・リサーチ / EBN / 介入研究 / プロトコル
研究概要

本研究全体の目的は、IOWA大学で開発された「エビデンスに基づく実践のステップモデル(IOWAモデル)」を活用して実施し、日本での適用可能性を検証することであった。昨年度の研究成果として、EBNを臨床に取り入れるにあたっての障壁、すなわち【EBPの正しい理解不足】・【情報入手のためのサポート不足】・【EBP普及文化の不足】・【英語論文の壁】を明らかにした。一方、「転倒予防」「せん妄予防」ケアプロトコル案を検討してきたが、特にせん妄予防ケアに関して基礎的な知識等が十分に普及していないことがわかった。そこで今年度はIOWAモデルの第5段階「小規模実践」の前段階として、臨床看護師に対して教育的介入を試み、「せん妄予防ケア」の認識と実践の向上を図りその介入効果を検証することとした。具体的には、看護師に対してせん妄の基礎的知識や早期発見方法に関する「教育パッケージ」の提供を行い、看護師のせん妄に関する認識と行動の変化についてインタビュー調査によって明らかにした。現在データ分析中であるが、一部のデータ分析結果において教育的介入による看護師の認識と実践の変化が認められた一方、病棟全体に対する新しい知識の普及と実践の変革の働きかけに関しては困難性があることが確認できている。今後、これまでの研究成果を反映したIOWAモデル(日本版)の作成を行い、そのモデルの妥当性の検証を行うことが課題となる。
また本年度はIOWA大学看護学部に在外研究者として滞在し、日本でのIOWAモデル適用の課題についてコンサルテーションを受け、老年看護実践ガイドラインの日本での使用許可を得ることができた。またIOWA大学付属病院看護部の担当者との懇談やミーティングへの参加、大学院におけるEBN教育プログラムへの参加をとおして、今後の日本におけるEBN普及のための多くの知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] エビデンスに基づく看護実践に関する看護師の認識と障壁―質の高い老年看護実践を目指して―2010

    • 著者名/発表者名
      松岡千代・濱吉美穂
    • 雑誌名

      兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所 紀要 17

      ページ: 61-74

    • 査読あり
  • [学会発表] The Nurses Recognition of EBN and Barriers taking EBN into Practice in JAPAN2010

    • 著者名/発表者名
      松岡千代・濱吉美穂
    • 学会等名
      The 13^<th> East Asian Forum of Nursing Scholars
    • 発表場所
      香港理工大学(中国)
    • 年月日
      2010-02-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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