研究課題/領域番号 |
19659617
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 県立長崎シーボルト大学 |
研究代表者 |
藤丸 知子 県立長崎シーボルト大学, 看護栄養学部, 教授 (90341370)
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研究分担者 |
児玉 尚子 久留米大学, 医学部, 講師 (70289502)
椛 勇三郎 久留米大学, 医学部, 助教 (30368964)
中嶋 カツエ 久留米大学, 医学部, 准教授 (10279234)
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キーワード | DV被害者 / 早期介入 / 支援システム |
研究概要 |
本研究は、(1)医療関係者のDVに関する認識と研修体制、医療機関の連携システムの実態を明らかにする。(2)医療関係者へのDV被害者支援研修プログラムを検討し実施、評価を行う。(3)医療機関受診者へのDVスクリーニングを通して、DV被害者への早期介入支援システムの構築を図ることを目的としている。 平成19年度は、(1)の目的を達成するために、11月下旬〜12月末にF県下470か所の病院の医療連携を担当する職員に対し、郵送による自記式質問紙調査を実施した。183施設(38.9%)からの回答を得た。回答者の属性は、女性118名(64.5%)、男性65名(35.5%)であり、職種は医療ソーシャルワーカー74名(40.4%)、看護職46名(25.1%)等であった。 医療連携室は80.9%に設置されていた。相談時にDVのことを意識している人は38.5%であり、DV被害者(疑いのある人)と接した経験がある人は50.8%であった。何らかの対応をした人は39.3%であった。支援・連携システムに関しては、DVの相談機関につなぐ、生命の危険がある場合警察と連携をとる、福祉事務所等につなぐという回答が多く、連携の必要性は認識されていた。関係者への支援としては、医療関係者の安全性のための警察との連携、被害者支援スタッフケアが多かった。スタッフの力量形成としては、研修会や勉強会の開催、医療スタッフの一定レベルの知識の浸透化、関係職種で検討会等があり関係職員の研修の必要性が示唆された。 調査結果のダイジェスト版を作成し、F県下の病院に配布した。調査で得られたデータは、研修プログラム検討の資料の一部とする。
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