研究課題
若手研究(S)
動物は四季の環境の変化により良く適応するために季節に応じて繁殖、換羽(毛)、代謝、渡り、冬眠などの生理機能や行動を積極的に変化させている。動物は日長(光周期)の情報をカレンダーとして利用しているため、これらの現象は光周性と呼ばれている。しかし「動物がどこで光を感じ、日の長さを測っているのか」という光周性の本質的な謎は未解明であったため、この全容の解明を目的とした。(1)鳥類の光周性を制御する遺伝子カスケードの解明DNAチップを用いたゲノムスケールの発現解析により、ウズラの光周性を制御する遺伝子カスケードを明らかにした。(2)哺乳類の光周性の制御機構の解明鳥類で明らかにした日長情報の伝達機構が、哺乳類にも幅広くあてはまることをマウスをモデル動物として証明した。(3)鳥類の脳内光受容器の同定哺乳類以外の脊椎動物は脳内で光を受容し、光周性を制御することが知られている。そこでウズラの脳深部に存在する脳内光受容器の同定を試みた。(4)光周時計の局在の解明日長の測定には概日時計が関与しているため、光周性を制御する概日時計の局在を明らかにした。(5)鳥類の日長測定機構の解明光周性を制御するマスターコントロール因子、TSHの下垂体隆起葉における時刻依存的な光誘導機構が概日時計によってどのように制御されているか(日長測定機構)を解明することを目的とした。
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