研究概要 |
本研究の目的は, 異なるオントロジー間の対応関係を自動的に発見し, 複数の異なるオントロジーを連携させるための高度な機械学習技術を開発することにある. そのためには, 単一の学習手法を用いた場合の限界をうち破る手法の開発が必要となると同時に, オントロジー・アライメントにる各学習手法の特性を明確にすることが欠かせい. そこで, 本研究では, 複数の機械学習手法を組み合わせることによる高度なオントロジー・アライメント手法の開発と各アプローチを定量的に議論できる実践的なデータセットの開発を行う. 本年度は, 大規模データセットの開発と多戦略アルゴリズムの開発の2つに分けて研究開発を実施した. ● 大規模データセットの構築 本研究では, オントロジー・アライメントを客観的に検証するのに必要な実践的なデータセットの開発を行う. そのため, 前年度に開発したパイロットデータを発展させ, データセットの作成を行った. また, それを国際ワークショップに提供し, 国際的に多くの参加者が性能評価データとして利用することで, 研究の促進を図った. ● データセットを利用した多戦略学習アルゴリズムの開発と評価 データセットを利用して, たくさんのアライメント手法を評価することで, 各手法の特性を明らかにした. その結果, さまざまなアライメント手法の中で, 有効な手法と効果の薄い手法を判別することができた. また, それらの手法を自動的に組み合わせて, 高い性能が得られるような機械学習手法を構築し, その結果を報告した.
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