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2007 年度 実績報告書

生物形態の自律的な対称性破壊のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 19680014
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

作村 勇一  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (50324968)

キーワードシステム生物学 / 分子生物学 / 形態形成 / 統計解析 / シグナル伝達
研究概要

本研究課題は、神経細胞の極性形成と多細胞生物の体節形成の2つについて、自律的に対称性を破壊するメカニズムを明らかにすることを目的とする。
【神経細胞の極性形成】
神経細胞は、分化の過程において1本の長い軸索と複数の樹状突起を形成して対称性を破壊し極性を獲得する。極性形成に関する新規生体分子Shootinlに関する実験データを研究協力者(稲垣直之:奈良先端大)から提供を受け、実験データをあらゆる側面から解析し、微分方程式の構築を行った。意図的な数理構造を採用せず、生物学的知見に基づいた関数を導入し、パラメータを実験データから近似した。現在、この結果を論文として発表準備を行っている。
【多細胞生物の体節形成】
均一な組織である体節原基から、分節境界という不均一な構造の形成によって、体節という不連続な組織がつくられる。その過程で分節境界は、いくつかの遺伝子の発現が振動することを利用して、等間隔パターンとして形成されると考えられている。これまでの研究から、振動分子の一つHes7は正確な等間隔パターン形成に必須であることが明らかになっている。今年度は、発現量が周期的に振動する生体分子Hes7やその他の機能分子の実験データを、研究協力者(別所康全:奈良先端大)から提供を受け、Hes7の発現パターンと体節形成の精度との関係を結び付けるミニマムモデル構築を行った。現在、実験データとの整合性を詰めている。分節が決定する時間と場所の情報を融合させ、正確な体節を形成するためには、不正確な場所情報にもロバストに対応する必要がある。それを実現する可能性を力学系モデルとして表現し、パラメータを実験データから抽出する方法を開発中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Shootinlと神経突起伸長Positive feedback loopによる神経極性形成機構2007

    • 著者名/発表者名
      鳥山道則
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会・第80回日本生化学会合同大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] Quantitative morphodynamic analysis of time-lapse imaging by edge evolution tracking.2007

    • 著者名/発表者名
      Tsukada, Y.
    • 学会等名
      International Conference on Neural Information Processing,
    • 発表場所
      Kitakyushu, Japan.
    • 年月日
      2007-11-13
  • [学会発表] Spontaneous signal generation induced by reaction noise for gradient sensing in chemotaxis.2007

    • 著者名/発表者名
      Naoki, H.
    • 学会等名
      International Conference on Systems Biology,
    • 発表場所
      California, USA
    • 年月日
      2007-10-01
  • [学会発表] Quantitative analysis of Shootinl and neurite elongation.2007

    • 著者名/発表者名
      Asano, T.
    • 学会等名
      The 30th Annual Meeting of the Japan Neuroscienee Society
    • 発表場所
      Yokohama, Japan.
    • 年月日
      2007-09-10
  • [備考]

    • URL

      http://nippon.naist.jp/SNSS2008/

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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