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2009 年度 実績報告書

2光子励起ケイジドGABA活性化法による単一抑制性シナプス機能・構造の包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19680020
研究機関東京大学

研究代表者

松崎 政紀  東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50353438)

キーワード脳・神経 / 神経科学 / 高性能レーザー
研究概要

本研究課題では、2光子励起ケイジドGABA活性化法を新たに開発し、これをラット大脳海馬及び新皮質の興奮性細胞に適用し、単一シナプスレベルでの機能的GABA受容体の細胞全体にわたるマッピングを行い、単一抑制性シナプス後部の機能・形態を明らかにすることを目的としている。本年度は、ケイジドGABAの2光子励起法によるマッピングとケイジドグルタミン酸の2光子励起法マッピングを交互に行うことで、GABA受容体の高い密度を持つ膜領域が、グルタミン酸受容体の高い密度を持つ膜領域と異なることを見出した。また、活動電位の生成部位である、Axon initial segmentにおいても機能的GABA受容体が存在することを明らかにした。さらに、細胞体に存在する抑制性シナプスをケイジドGABAによる2光子励起法で刺激することによって、ケイジドグルタミン酸を多数のシナプスで刺激して誘発された大きな脱分極の細胞体への伝播を抑えて、活動電位誘発を阻害できることを再現よく繰り返すことが出来るようになった。しかしながら、新しいケイジドGABAは従来のものと同様、高濃度では、GABA受容体のアンタゴニストとして作用することがわかり、数百μMにすると作用が弱いことを見出した。また他に市販されているケイジドGABAも同様にアンタゴニスト作用を持つことがわかった。また樹状突起特異的な興奮性シナプス電位の伝播抑制を抑制性シナプス活性化によって引き起こすことができることがわかっってきた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Two-photon uncaging of γ-aminobutyric acid in intact brain tissue2010

    • 著者名/発表者名
      Matsuzaki M., et al.
    • 雑誌名

      Nature Chemical Biology 6

      ページ: 255-257

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 1-Acyl-5-methoxy-8-nitro-1, 2-dihydroquinoline : A biologically useful photolabile precursor of carboxylic acids2010

    • 著者名/発表者名
      Obi N., et al.
    • 雑誌名

      Tetrahedron letters 51

      ページ: 1642-1647

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Two-color, two-photon uncaging of glutamate and GABA2010

    • 著者名/発表者名
      Kantevari S., et al.
    • 雑誌名

      Nature Methods 7

      ページ: 123-125

    • 査読あり
  • [学会発表] Optical Stimulation of synapses and neurons2009

    • 著者名/発表者名
      Matsuzaki M.
    • 学会等名
      第47回日本生物物理学会年会
    • 発表場所
      アスティとくしま(徳島)
    • 年月日
      2009-11-01
  • [学会発表] Transcranial optigenetic stimulation of the mouse motor cortex2009

    • 著者名/発表者名
      Matsuzaki M.
    • 学会等名
      第32回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(名古屋)
    • 年月日
      2009-09-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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