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2009 年度 実績報告書

単電子トランジスタを用いた単一光子発生素子

研究課題

研究課題/領域番号 19681016
研究機関東京大学

研究代表者

中岡 俊裕  東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (20345143)

キーワード量子ドット / 単電子トランジスタ / 単一光子素子
研究概要

平成21年度は光機能を持った単電子トランジスタの開発,測定に集中した。高効率電流注入素子の実現のため、光機能を持った単電子トランジスタの開発を行った。20nmから30nmの厚みのキャップ層を持つ量子ドットを用いた単電子トランジスタ構造を作製し、高効率な発光を示し、かつ、単電子輸送が可能である事を示した。そのための適切なアニール条件、金属蒸着膜を見出し、電子輸送特性の観測と発光測定をおこなった。電子顕微鏡、電子線ホログラフィー、RBS,SIMSといった分析手法を駆使し、低アニール温度においてもAuが拡散していることを確認した。ナノギャップ構造を作成し、4Kにおける測定によって、単一量子ドットを介した良好な電子輸送特性(クーロンダイアモンドの観測)を持つことを確認した。帯電エネルギーは10meV程度であり、単電子トランジスタとして動作することを確認した。さらに、より量子ドット密度の高いサンプルを用い、2重量子ドットが電気的に直列につながった状態の共鳴トンネル、クーロンブロッケードを観測した。Orthodox modelに基づいて2重量子ドットを介したstability diagramを計算し、実験結果を再現することが出来た。このような直列2重量子ドット素子の作製は、これはスピンメモリに向けた重要な結果と言える。さらに、このような素子においてゲート電圧に依存した光電流、発光を観測した。これはゲート制御可能な単一光子素子が本素子構造で作製可能であることを示している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Tunneling-Injection Single-Photon Emitter Using Charged Exciton State2009

    • 著者名/発表者名
      T.Miyazawa, T.Nakaoka, K.Takemoto, S.Hirose, S.Okumura, M.Takatsu, T.Usuki, N.Yokoyama, Y.Arakawa
    • 雑誌名

      Jpn.J.Appl.Phys. 48

      ページ: 06FF01-1-4

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biexcitonic photocurrent induced by two-photon process at a telecommunication band2009

    • 著者名/発表者名
      T.Kodera, A.Suzuki, T.Miyazawa, H.Takagi, N.Kumagai, K.Watanabe, T.Nakaoka, Y.Arakawa
    • 雑誌名

      physica status solidi(c) 6

      ページ: 1445-1448

    • 査読あり
  • [学会発表] Lateral single electron transport in capped self-assembled quantum dots2009

    • 著者名/発表者名
      T.Nakaoka, K.Watanabe, N.Kumagai, Y.Arakawa
    • 学会等名
      The 14th International Conference on Modulated Semiconductor Structures(MSS14)
    • 発表場所
      神戸、日本
    • 年月日
      2009-07-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.ncrc.iis.u-tokyo.ac.jp/global/nakaoka.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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