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2008 年度 実績報告書

放射性重元素の高感度測定等による、カムランド太陽ニュートリノ高精密測定の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19684004
研究機関東北大学

研究代表者

岸本 康宏  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30374911)

キーワード太陽ニュートリノ / カムランド
研究概要

カムランド実験グループは, ベリリウム太陽ニュートリノの観測に向けて, カムランド液体シンチレータの純化に取り組んできた. 本実験の目的は, この液体シンチレータ中の極僅かな放射性不純物の量を精密に測定し, バックグランドを精密に見積もることにより, 太陽ニュートリノ観測データの品質を高め, 太陽ニュートリノをより詳細に研究することにある.
昨年度に引き続き, 液体シンチレータの純化を行った. 液体シンチレータは, カムランドから取り出しては純化し, それをカムランドに戻すという形で進められ, 純化した液体シンチレータは総量で, 4855m^3に達した. この量はカムランド液体シンチレータ(1200m^3)の4サイクルに相当する. この純化作業には, 予定よりも多くの期間が費やされた. その主な理由は, 主要なバックグランドであるクリプトンを更に減少させるために, 純化のサイクルを増やしたこと, そのためにカムランド液体シンチレータの密度を再調整する作業が必要とされたからである.
この間に, 外部から放射性不純物を持ち込むことなしにエネルギー較正を行うための, 装置を開発し, カムランド上部に設置した.
また, 液体シンチレータ中のクリプトンを測定する装置に残留ガス焼却装置を組込んで, その性能を調べた. その結果, 焼却装置のみではである耐久性が不足していることが分かったので, 更に油分除去のためのトラップを追加して, 現在, 最終の性能試験を行っており, 試験後にクリプトン量を測定する.
液体シンチレータの純化作業は2月まで行われ, その後エネルギーの較正作業が実施された. 現在のカムランドは, 液体シンチレータ中の対流等が治まり装置が安定病態になることと, 短寿命の放射性不純物の崩壊の終了を待っているところである. カムランドの放射性不純物の量は常時モニターされており現状問題点は見えておらず, あと数週間で, 太陽ニュートリノ観測を実施できるものと期待されている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Precision Measurement of Neutrino Oscillation Paraineters with KamLAND2008

    • 著者名/発表者名
      S.Abeft, KamLAND(共同研究者)
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 100

      ページ: 221803-221808

    • 査読あり
  • [雑誌論文] KamLAND. Status for Solar Neutrino Phase2008

    • 著者名/発表者名
      Y.Kishimoto for KamLAN Dcollaboration
    • 雑誌名

      Journal. of Physics : Conference Series 120

      ページ: 0520101-052010-3

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.awa.tohoku.acjp/KamLAND/index_j.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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