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2007 年度 実績報告書

複数トレーサー解析による混合水域中層の起源水成分の分布と変動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19684016
研究機関独立行政法人水産総合研究センター

研究代表者

清水 勇吾  水産総合研究センター, 東北区水産研究所混合域海洋環境部, 主任研究員 (10371791)

キーワード混合海域 / 親潮 / 黒潮続流 / 複数トレーサー解析 / 水塊混合比 / 北大平洋中層水 / 中層フロート / 溶存酸素解析
研究概要

東北沖に広がり,親潮前線(亜寒帯前線)と黒潮続流(亜熱帯前線)に挟まれた海域である混合水域の中層の起源水(オホーツク海水・東カムチャツカ海流水・黒潮水)の成分分布と流量の時空間変動を解明するため,平成19年度においては,水温,塩分,溶存酸素の観測値からこれら起源水の等密度面混合比を計算する「複数トレーサー解析による混合比推定法」の実用化試験を行い,より科学的信頼性が高くかっ実用的なものに改良した。その上で,この手法を北海道襟裳沖親潮集中観測定線OICEの2000〜2002年の観測資料に適用し,中層26.7〜27.3σθの密度範囲において,これらの起源水成分の時空間分布および流量の変動を調べた。その結果,(1)親潮域・混合水域ともに,オホーツク海水・東カムチャツカ海流水の両亜寒帯成分の空間分布には,顕著な密度依存性があり,密度とともにオホーツク成分は減少し東カムチャツカ成分は増加すること,また,黒潮成分の空間分布には密度依存性はあまりみられず,暖水塊など水塊の水平分布に依存すること,(2)親潮貫入(親潮域から混合水域への親潮水流入現象)の流量は,冬〜春季に比較的大きくなる傾向が見られること,などを明らかにした。
また,研究実施計画に従って,オプトード(光学式酸素センサー)付き等密度追従型フロート4台を購入し,観測データを陸上に送るためにフランスの人工衛星ARGOS社との契約や無線局設置のための申請など,フロート観測の準備を整えた。上記の解析結果から,親潮域から混合水域にかけて流下方向に亜寒帯水の変質を見るためには,フロートの投入を冬季〜春季にかけて行なうのが効果的であると判断されたため,2008年3月の航海において,フロートを親潮域に投入して観測を開始した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 複数トレーサー解析による親潮域〜混合水域中層の起源水成分の推定の試み2008

    • 著者名/発表者名
      清水 勇吾・L.Talley・伊藤 進一・篁 茂穂
    • 学会等名
      2008年度日本海洋学会春季研究発表大会
    • 発表場所
      東京海洋大学
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] 複数トレーサー解析による親潮域〜混合水域中層の起源水成分の推定2007

    • 著者名/発表者名
      清水 勇吾・LTalley・伊藤 進一・篁 茂穂
    • 学会等名
      2007年度水産海洋学会研究発表大会
    • 発表場所
      静岡県産業経済会館
    • 年月日
      2007-11-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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