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2009 年度 実績報告書

ナノ粒子液晶化によるアクティブデバイスの創製

研究課題

研究課題/領域番号 19685017
研究機関東北大学

研究代表者

蟹江 澄志  東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (60302767)

キーワードナノ粒子 / 液晶 / ハイブリッド / デバイス
研究概要

本申請課題では,有機無機ハイブリッド化によりA)ロッド状の単分散金ナノ粒子あるいはB)ディスク状単分散磁性ナノ粒子を液晶化し,ナノ組織構造を有するサーモトロピック液晶性有機無機ハイブリッド材料を創製する.さらに得られたハイブリッドに電場・磁場・光・温度応答性を付与することを目的として研究を行った.
ロッド状の単分散金ナノ粒子では,種粒子成長法と光照射法を用いて合成を行った.種粒子成長法は核となる金の種粒子を弱い還元剤であるアスコルビン酸を含んだ塩化金酸の水溶液中に添加することで成長を促進する手法である.低収率で単分散性には優れないものの、高アスペクト比のロッド状粒子を作ることが出来た.一方の光照射法では高圧水銀灯から照射した光を、同じくアスコルビン酸を含んだ塩化金酸の水溶液に照射することでロッド状粒子を得る方法である.アスペクト比が小さい一方、高収率で単分散性に非常に優れていることが分かった.有機液晶分子であるトリフェニレン分子は金ナノ粒子表面に修飾出来るよう側鎖にアルカンチオール部位を有するものを合成し、ロッド状金ナノ粒子と共有結合的にハイブリッド化を行った.
ディスク状単分散磁性ナノ粒子の液晶化では,末端カルボキシル基を有する有機液晶を界面活性剤として用いて,ペンタカルボニル鉄の錯体熱分解によってディスク状磁性酸化鉄ナノ粒子を合成した.得られたハイブリッドは,一見,500nm程度の粒子のように観察されたが,詳細に調べたところ,その粒子は粒径8nm程度のディスク状酸化鉄ナノ粒子の集合体であることが明らかとなった.すなわち,トリデカン酸を用いた場合と液晶を用いた場合とでは,ディスク状ナノ粒子の集合構造に大きな違いが見られた.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis of Thiol-capped Gold Nanoparticles with Organometallic Reagents as a New Class of Reducing Agent2009

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Sugie
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 38

      ページ: 562-563

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Generation of Gold Nanoparticles via Direct Thiol-Capping with THP-Protected Thiols without Deprotection2009

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Sugie
    • 雑誌名

      Synlett 15

      ページ: 2453-2456

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Amino Acid Assisted Hydrothermal Synthesis of In(OH)3 Nanoparticles Controlled in Size and Shape2009

    • 著者名/発表者名
      Takafumi Sasaki
    • 雑誌名

      Materials Transactions 50

      ページ: 2808-2812

    • 査読あり
  • [学会発表] Organic-Inorganic Hybrid Liquid Crystals : Innovation towards "Suprahybrid Material" by Utilization of Size-and Shape-Controlled Inorganic Nanoparticles2009

    • 著者名/発表者名
      蟹江澄志
    • 学会等名
      11th International Conference on Advanced Materials
    • 発表場所
      リオデジャネイロ・ブラジル
    • 年月日
      2009-09-25
  • [学会発表] 単分散球状金ナノ粒子と有機デンドロンの複合化による液晶性有機無機ハイブリッド超格子の開発2009

    • 著者名/発表者名
      蟹江澄志
    • 学会等名
      第13回液晶化学研究会シンポジウム
    • 発表場所
      神奈川
    • 年月日
      2009-05-12
  • [図書] 究極のかたちをつくる -粉が織り成す次世代モノづくり-, 様々なかたちの粒子がもたらす機能2009

    • 著者名/発表者名
      蟹江澄志
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      日刊工業新聞社
  • [備考]

    • URL

      http://db.tagen.tohoku.ac.jp/php/db/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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