研究課題
本研究では200nm以下の極短波長域に発光する新規VUVシンチレータの開発を中心とし、その探索合成、発光メカニズム、クエンチメカニズムの理解、更には、高品質バルク単結晶および形状制御単結晶作製技術の確立までを研究開発対象としている。本年度は、新規真空紫外シンチレータの探索を行いながらも、最終年度であるので、(1)開発した200mm以下の極短波長域に発光する新規VUVシンチレータの高品質バルク単結晶および形状制御単結晶作製技術の確立、(2)(1)を次世代ガスカウンタと接合し、放射線励起によるシグナルの確認試験、(3)放射線2次元イメージの取得に注力し研究を進めた。昨年度に引き続きNd:LuLiF_4のCz法により高品質バルク単結晶育成技術を確実なものとすると共に、溶液成長法により融液成長が不可能とされてきたNd:LuF_3の大型単結晶を作製に成功し、2,000ph/MeVと他と比較して遥かに高い発光量を実現した。また、作製したバルク結晶から切り出したサンプルとガスカウンタと接合し、α線励起によるシグナルを確認した。また、X線においてもシグナル及び二次元イメージの取得に成功した。ガス検出器の反射材の変更、新規真空紫外シンチレータの開発等に研究開発を進め、当初開発したNd:LaF3結晶より検出効率が、Nd:LuLiF_4およびNd:LuF_3結晶それぞれにおいて、同サイズのときには2.4倍および23倍と向上した。今年度の開発においては、新規材料である、Nd添加LuF3結晶シンチレータが最も良い特性を示した。当該組成でもってチョクラルスキー法、TSSG法による大型化、高品質化を達成し、最終的に実際にこれらの真空紫外発光シンチレータをガス検出器と組み合わせてイメージング検出にも成功した。
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http://yoshikawa-lab.imr.tohoku.ac.jp/