研究課題
液体の表面張力を利用した高精度チップ位置合わせ技術に対し、チップの厚さと液体の表面張力が強く影響することを追求した。一方、チップサイズ(1mm-20mm角)が精度に与える影響は小さいことが判明した。さらに、長方形のような形状でも高い精度で位置合わせが進行することを実験的に証明した。この結果は理論的解析とも一致した。20年度に開発した8インチウェーハ対応の自己組織化チップ張り合わせ装置を用いて、500個以上のチップを100%の歩留りで一括して瞬時に位置合わせさせることに成功した。これには真空吸着しているチップを一括して真空解除して落下させるこれまでの手法ではなく、接合領域に供給した液体による液架橋を利用して表面張力でチップを引張り降ろす「liquid pull-down technology」が有効であることを示した。また、親水性領域と疎水性領域に対する濡れのコントラストが大きいほど、アライメント精度は高くなることが分かっていたが、この接触角差が100度以上あれば、1μm以内の高い精度が得られることが判明した。液体には主に希フッ酸を利用した。これによりチップとウェーハの直接接合が可能となった。接合強度に関しては、フッ酸の濃度や液量によって0-20MPaの間で制御できることを示すことができた。これらの技術を用いて、LSIチップ、MEMSチップ、光学素子、受動素子を自己組織的に基板上に積層した異種デバイス混載のテストモジュールを作製することができた。
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