動的化学種分布評価手法による放射性核種の環境動態の解明

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19686059
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 原子力学
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 斉藤 拓巳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (90436543)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2009
• キーワード: 放射性廃棄物処分 / 環境分析 / 化学種分布 / コロイド / 腐植物質 / サイズ分布 / 鉱物 / 吸着

研究概要

現行の知見が地下環境中の核種の化学種分布をどの程度反映しているのかを評価し,そして,反映していない場合,より複雑な系での核種の化学種分布を表すことのできるモデルを構築するためには,核種の多様な化学種分布を反映した手法の確立が求められている.本研究では,異なる環境構成成分が共存する実地下環境を対象として,放射性廃棄物処分における放射性各種(あるいはその模擬元素)の環境動態を,化学種分布を直接反映した動的化学種分布評価手法及び得られた結果に基づく化学種分布モデルを通して解明した.

研究成果

• [雑誌論文] Electrostatic Potentials of Humic Acid: Fluorescence Quenching Measurements and Comparison with Model Calculations (2009)
  • 著者名/発表者名: Saito, T., Koopal, L.K., Nagasaki, S., Tanaka, S.
  • 雑誌名: Colloids Surf. A 347 ページ: 27-32
  • 査読あり
• [雑誌論文] The Structure of Monomeric and Dimeric Uranyl Adsorption Complexes on Gibbsite: A Combined DFT and EXAFS Study (2009)
  • 著者名/発表者名: Hattori, T., Saito, T., Ishida, K., Scheinost, A.C., Tsuneda, T., Nagasaki, S., Tanaka, S.
  • 雑誌名: Geochim. Cosmochim. Acta 73 ページ: 5975-5988
  • 査読あり
• [雑誌論文] Adsorption of Heterogeneously Charged Nanoparticles on a Variably Charged Surface by the Extended Surface Complexation Approach: Charge Regulation, Chemical Heterogeneity and Surface Complexation (2008)
  • 著者名/発表者名: Saito, T., Koopal, L.K., Nagasaki, S., Tanaka, S.
  • 雑誌名: J. Phys. Chem. B 112 ページ: 1339-1349
  • 査読あり
• [雑誌論文] 天然高分子電解質のための静電モデルに関する研究 (2008)
  • 著者名/発表者名: 斉藤拓巳, 長崎晋也, 田中知
  • 雑誌名: オレオサイエンス 8 ページ: 63-70
  • 査読あり
• [学会発表] 流動場分画法を用いた核種-フミン酸の相互作用に関する研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山本昌寿, 山下祐司, 斉藤拓巳, 長崎晋也, 田中知
  • 学会等名: 日本原子力学会2010年春の年会
  • 発表場所: 茨城大学
  • 年月日: 20100300
• [学会発表] Field Flow Fractionationを用いた腐植物質-金属イオン相互作用に関する研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 斉藤拓巳, 山本昌寿, 長崎晋也, 田中知
  • 学会等名: 日本地球化学会第56回大会
  • 発表場所: 広島大学
  • 年月日: 20090900
• [学会発表] フィールド-フローフラクショネーション-ICP-MSを用いたフミン酸に対する金属イオン結合量のサイズ依存性に関する研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本昌寿, 斉藤拓巳, 長崎晋也, 田中知
  • 学会等名: 日本原子力学会2009年春の年会
  • 発表場所: 東京工業大学
  • 年月日: 20090300
• [学会発表] ドナンメンブレン法を用いたフミン酸へのU(VI)の結合に対するFe(III)の影響評価 (2008)
  • 著者名/発表者名: 田中明, 斉藤拓巳, 長崎晋也, 田中知
  • 学会等名: 日本原子力学会2008年春の年会
  • 発表場所: 大阪大学
  • 年月日: 20080300