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2008 年度 実績報告書

miRNA機構の生化学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19687011
研究機関東京大学

研究代表者

泊 幸秀  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (90447368)

キーワードmicroRNA / Argonaute / RISC / 小分子RNA
研究概要

「miRNAが実際にどのようなメカニズムで働くのか」ということに対する我々の理解は、驚くほど進んでいない。特に、miRNAが標的遺伝子の翻訳を抑制するしくみに関しては、数多くの報告がなされてきましたが、1. cap構造認識段階での阻害 2. cap構造認識後の後期翻訳開始段階での阻害 3. 翻訳伸長段階での阻害 4. poly(A)の短縮とmRNAの不安定化 5. P-body(mRNAの分解と貯蔵を司る細胞質顆粒)への移行等、様々な仮説が提唱されており、混乱を極めて来た。
本研究では、「small RNA振り分け機構」と試験管内翻訳系を組み合わせることで、初めてAgo1とAgo2による作用を個別に評価し、それらの翻訳抑制の様式を丹念に調べた。
その結果、1. Ago1は標的mRNAのpoly(A)を分解するが、Ago2はしない 2. Ago1は(poly(A)分解と独立して)cap認識後の段階を阻害するが、Ago2はcapを認識するeIF4EとeIF4Gとの相互作用を特異的に阻害する 3. Ago1の働きにはP-body構成要素であるGW182が必要であるが、Ago2には必要ではないという様に、Ago1とAgo2の働きには大きな違いがあるということが明らかになった。よって、これまでの矛盾した結果の少なくとも一部は、別々のAgoタンパク質の活性を混同して評価していたためであると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Drosophila Argonautel and Argonaute2 employ distinct mechanisms for translational repression2008

    • 著者名/発表者名
      泊幸秀
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学学会大会・合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2008-12-10
  • [学会発表] Biochemical dissection of RISC assembly and function2008

    • 著者名/発表者名
      泊幸秀
    • 学会等名
      第10回日本RNA学会年会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-07-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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