岐阜大学高山試験地(森林)と、農業環境技術研究所真瀬水田試験地、筑波大学菅平高原実験センター(草原)、筑波大学陸域環境研究センター(草原)のぞれぞれで、植生キャノピー(樹冠)の構造と生理に関する定期観測を実施した。このうち、岐阜大学高山試験地(森林)では、樹冠構造(葉の量・葉の傾き・葉の色素量など)の季節変化に関する直接観測データを得た。また、岐阜大学高山試験地(森林)と、農業環境技術研究所真瀬水田試験地には、野外据え付け型の中間赤外分光放射計(英弘精機MS712)による観測の準備を整えた。これにより、世界でほとんど前例のない、植生樹冠に関する連続長期時系列中間赤外分光測定が開始された。これは現在運用中の経産省のTerra/ASTER衛星センサーの運用計画にかろうじて間に合ったことになり、衛星と地上の同期データがとれることが期待される。
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