申請者は、骨リモデリングの制御機構を明らかにするため、骨を構成ずる3つの責任細胞(破骨細胞、破骨細胞、骨細胞)のトランスクリプトーム解析を展開し、発現遺伝子を網羅的にプロファイリングすることに成功した。また得られた候補遺伝子の機能を明らかにするために、shRNA法を用いた遺伝子のノックダウンシステムを構築し、様々な遺伝子の機能をin vitroで明らかにした。さらに候補遺伝子を標的としたコンデッショナル遺伝子欠損マウスの作成を展開し、現在、キメラマウスの作出に成功している。21年度は、コンデショナル遺伝子欠損マウスを作出し、各種細胞(破骨細胞、骨芽細胞、骨細胞)の分化および機能解析を試み、候補遺伝子の生体における重要性を明らかにする。また、候補遺伝子を標的細胞で特異的に発現するコンデショナル遺伝子発現トランスジェニックマウスの構築にも20年度から取り組んでおり、生体レベルでの候補遺伝子の役割を決定することで、新規骨疾患治療の分子基盤を確立する。
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