研究概要 |
申請研究では,人と車両と地理情報システムが効率的に相互通信を行い,互いに支援し合うことで,より高度な機能やサービスの実現,システムの円滑化や効率化等が可能な次世代の移動オブジェクト管理データ構造の開発を目的としている.この目的に向けて,本年度では,高度道路交通システム(ITS),通信技術,移動オブジェクトの管理技法,空間データ構造及び時空間データ構造の既存〜最新の研究や技術などを調査すると共に,システムに求められる機能の検討を行った.また,それらの調査の中で,オブジェクトの特性について整理し,それらオブジェクト固有の特性に基づいて移動オブジェクトを管理する新しい方式について検討を行った.具体的には,時間経過とともにその位置や形状,状態などが絶え間なく変化する移動オブジェクトの情報を効率的にデータ構造へ反映するために,移動オブジェクトの時間特性に着目し,従来の一括更新方式を改良した新しい更新方式について検討し,国際会議(CITSA-2007)にて発表を行った.また,移動オブジェクトの移動特性に着目し,道路などに従って移動する車両などの移動オブジェクトを効率的に管理するための新しい方式を検討し,国内会議(情報処理学会)にて発表を行った.以上より,本年度では,移動オブジェクトの時間特性と,移動特性に基づいて効率的に移動オブジォクトを管理する移動オブジェクト管理データ構造の新しい管理技法を検討した.
|