研究概要 |
本研究は,これまでの研究で開発した三次元復元アルゴリズムをLSI化するために,高速演算処理による三次元復元プロセッサのアーキテクチャの検討を行う.本アルゴリズムは,複数台から得られた二次元座標を特異値分解によって直接復元処理する手法と,特異値分解によって算出されたパラメータを利用して高速な復元処理を行なう手法に大別される.2つの処理を組み合わせて,高速な処理をハードウェアで実現するために,高速演算処理による三次元復元アルゴリズムの開発を行う.この研究成果によって,カメラ較正不要な三次元復元LSIの構築が可能となり,携帯電話などのモバイル端末などから三次元計測が可能となる. 平成19年度は,研究目的である(1)特異値分解プロセッサの設計理論,(2)高速復元プロセッサの設計理論を,画像処理アルゴリズムの開発ツールであるMATLABによってソフトウェア的に開発した.現在,上記2つの開発アルゴリズムは,VHDLで記述するために,MATLAB内で設定された機能をSimulink提供のザイリンクスブロックセットで記述し,VHDLに変換している段階である.今後,平成20年度は,ソフトウェアで記述した開発アルゴリズムをハードウェア記述言語であるVHDLに変換する作業を完了する.開発したアーキテクチャの設計理論の実証としてFPGAにより試作したハードウェアの動作試験を行い,構成した設計理論を検証する.
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