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2007 年度 実績報告書

GPUグリッドによる京速計算のための計算資源管理

研究課題

研究課題/領域番号 19700061
研究機関大阪大学

研究代表者

伊野 文彦  大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (90346172)

キーワードGPGPU / グリッド計算 / ボランティア計算 / 資源管理 / 配列アライメント
研究概要

本研究の目的は,GPU(GraphicsProcessingUnit)を装備する多数のパソコンを一つの仮想的な高性能計算機GPUグリッドとして動作させるための資源管理手法を開発することである.さらに,京速計算を実現しうる計算基盤としてGPUグリッドの有用性を実用的な応用とともに示すことを目指している。
平成19年度は,計算資源の競合を低オーバヘッドで解決できる資源管理手法を開発した.開発した手法は,インターネットに接続するパソコン上でスクリーンセーバとして動作する.パソコンに対して一定時間に渡り入力がない場合,スクリーンセーバがビデオメモリの使用量を調べることによりGPUの稼動状況を推測する.この仕組みにより,パソコン所有者に対する外乱の小さい資源監視を実現した.また,遊休GPUを持つパソコンを検出し,それらを用いてグリッド計算を行うための分散並列システムを開発した。
具体的な応用としては,バイオデータベースに対して共通部分を探し出す配列アライメントの高速化に取り組んだ.CPU上で5時間を要するアライメントに対し,単体のGPUを用いておよそ1時間に短縮できた.このとき,計算の核となる部分の実効性能は47GFLOPSであり,これは8台のCPUに匹敵する.また,4台構成のGPUグリッドを用いてアライメントを並列実行した.この結果,日常業務に用いる計算機にGPUを1つずつ追加すれば,単体CPUを2台ほど専用し続ける場合と同等の性能を引き出せることが分かった

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Resource Selection System for Cycle Stealing in GPU Grids2008

    • 著者名/発表者名
      Yuki Kotani
    • 雑誌名

      Journal of Grid Computing (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] OpenGLとの比較による配列アライメントのCUDA実装の検証2008

    • 著者名/発表者名
      宗川, 裕馬
    • 雑誌名

      第8回ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム論文集

      ページ: 51

  • [雑誌論文] 統合開発環境CUDAを用いたGPUでの配列アライメントの高速化手法2008

    • 著者名/発表者名
      宗川, 裕馬
    • 雑誌名

      情報処理学会研究報告 2008・HPC・114(印刷中)

  • [雑誌論文] CPUを用いたコーンビーム再構成の性能評価と精度検証2008

    • 著者名/発表者名
      吉田 征司
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 MI2007-104

      ページ: 219-226

  • [雑誌論文] CUDAによる高速な逆投影処理の検討2008

    • 著者名/発表者名
      興津, 佑輔
    • 雑誌名

      第8回ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム論文集

      ページ: 59

  • [雑誌論文] CUDAによる高速なコーンビーム再構成の実装と性能評価2008

    • 著者名/発表者名
      興津 佑輔
    • 雑誌名

      情報処理学会研究報告 2008-HPC-114(印刷中)

  • [雑誌論文] CUDAを用いたCUPによる全点対最短経路問題の実装比較2008

    • 著者名/発表者名
      奥山, 倫弘
    • 雑誌名

      第8回ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム論文集

      ページ: 58

  • [雑誌論文] CUDAによる全点対最短経路問題の高速化2008

    • 著者名/発表者名
      奥山 倫弘
    • 雑誌名

      情報処理学会研究報告 2008-HPC-114(印刷中)

  • [雑誌論文] CUDAを用いた高速なモルフォロジー演算2008

    • 著者名/発表者名
      前野 滝授
    • 雑誌名

      電子情報通信学会研究報告 2008-EVA-24(印刷中)

  • [雑誌論文] GPUグリッドによる高速な塩基配列アライメント2007

    • 著者名/発表者名
      伊野, 文彦
    • 雑誌名

      情報処理学会研究報告 2007・HPC-111

      ページ: 73-78

  • [雑誌論文] 家庭用ゲーム機を科学技術計算に駆使する2007

    • 著者名/発表者名
      伊野, 文彦
    • 雑誌名

      生産と技術 59・4

      ページ: 35-37

  • [雑誌論文] GPGPUアプリケーションの開発を支援するための性能モデル2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤, 信悟
    • 雑誌名

      情報処理学会:コンピューティングシステム 48・SIG13

      ページ: 235-246

    • 査読あり
  • [雑誌論文] GPGPUアプリケーションの開発を支援するための性能モデル2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤 信悟
    • 雑誌名

      第5回先進的計算基盤システムシンポジウム論文集

      ページ: 27-34

    • 査読あり
  • [雑誌論文] GPUを用いたコーンビームCTのボリューム再構成を高速化する手法2007

    • 著者名/発表者名
      吉田, 征司
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 MI2007-20

      ページ: 109-114

  • [雑誌論文] スケール不変な格子を生成する適応格子細分化法アプリケーションのための計算予測手法2007

    • 著者名/発表者名
      川崎 康博
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 J90-D・10

      ページ: 2691-2703

    • 査読あり
  • [学会発表] GPIJ-accelerated volume reconstruction2007

    • 著者名/発表者名
      Fumihiko Ino
    • 学会等名
      Joint JSPS-SNSF Seminar on ComputerAided Surgery
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2007-09-24
  • [学会発表] 汎用アクセラレータとしてGPUを駆使する試みGPGPUについて2007

    • 著者名/発表者名
      伊野文彦
    • 学会等名
      サイエンティフィック・システム研究会HPCフォーラム2007
    • 発表場所
      汐留シティセンター
    • 年月日
      2007-08-28

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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