研究概要 |
オーバーレイネットワークのリンク構造を利用の好みを反映させて進化的に形成する方法(インタラクティブ進化的ネットワーキング手法)を, ネットワーキングが主機能であるオーバーレイネットワーク上のシステムにおいてを実行し, ネットワークリシク構造が変化することで, 各システム利用者の主観的満足度が向上するかを検証すること, が最終目標である. この最終目標に向けて, 前年度は, オーバレイネットワークの一種であるP2Pネットワークを対象として手法を考案した. この考案手法では, 全てのノード(N個)を含む複数のネットワークリンク構造(T個)を生成し, それらがどの瞬間にも並存しており, それらの今の状況への適応度(評価値)が, 実際に利用者に利用されながら測られる. 今年度は, 前年度の考案手法を拡張し, そめ拡張手法が, ノードの参加離脱や検索対象の時間変化が起こる動的なP2Pネットワーク環境において, 確実な検索に寄与するかどうかを, シミュレーションにより調査した. 調査の結果は, P2Pネットワーク上にある検索対象が少数で, かつそれらの複製配置が行われないとき, 進化的オーバレイネットワーキング技術が有効に働くことを示唆した. さらに, 進化的オニバレネとワーキング技術の応用システムとして, 新たな情報検索システムを提案した. この提案システムは, 情報発信者, 情報利用者, 進化的オーバレイネットワーキング技術がインタラクションすることで, 情報発信者と利用者の双方の要求を満たす情報源間のつながりを, 適応的に生成することを目指すものである. 今年度は, 提案システムをシミュレーションにより基礎評価し, その可能性を示した.
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