近年、国内外の通信事業者が相次いで計画を打ち出しているNGN(Next Generation Network:次世代ネットワーク)。とくに国内ではNTTが2008年3月31日に、次世代ネットワーク「フレッツ光ネクスト」のサービスを開始した。現在の光回線サービス「フレッツ光」より品質や安全性を高めた通信が可能で、高画質テレビ電話などの新サービスが始まった。 しかし、IPベースのNGNへの移行を加速しつつあり、現行サービスの配信に対し、ネットワークの信頼性、QoS/セキュリティ、運用管理の複雑さ、要増加へのスケーラビリティ、ユビキタス環境、エコロジーへの影響など、数多くの問題解決が必要である。本研究では、NGNにおける最適化問題の設計及び解析、更には通信ソフトウェア設計におけるモデリングと解析等を行い、これらの最適化問題の特性に対する効率的なハイブリッド型進化的アルゴリズムを提案する。 2007年度において、NGNの利用形態が多様化し、流通する情報の量も増大していくと、動的システムにおける高速ルーチングには、迅速かつ高効率に提供できる最適化アルゴリズムの研究開発を着目していた。伝統的な探索方法の高速ルーチング且つ迅速かつ高効率に提供できない問題点に対し、本研究では、NGNにおける最適化問題の設計及び解析、更には通信ソフトウェア設計におけるモデリングと解析等を行い、効率的なアルゴリズムを開発するため、高い計算負荷、早熟収束による局所解への収束及びパラメータ設定の複雑さを考慮し、効率的な局所探索法を組み込んだハイブリッド進化型計算法を提案した。2007度の研究成果として、次の雑誌論文と学会発表を参照する。 これからの研究計画として、NGNの信頼性最適化設計・セキュリティ問題に対し、現在までのハイブリット型進化的アルゴリズムを改善し、新たなアルゴリズムの開発を行う。
|