研究概要 |
平成19年度は、基盤技術の確立に焦点を絞って研究を進めた. 【研究頂目1: 分散ハッシュ表におけるXMLデータの格納・検索機構】 分散ハッシュ表に基づくオーバレイネットワークを用いて、XMLで記述された各種データを格納・検索する手法を検討した.特に,これまではP2Pネットワではあまり扱われてこなかったXMLデータの内容に基づく検索(キーワード検索)を可能にすることを目標に、1)分散ハッシュックを低減するための,bloomフィルタを用いたデータ転送方式と検索アルゴリズムの開発を行った.また、実験により提案手法の有効性を評価した. 【研究項目2: XMLデータのトレーサビリティ】 XMLデータのトレーサビリティに関する基本モデルの検討を行った.XMLデータの標準検索言語であるXqueryを対象とし,Xqueryデータモデルを拡張する形でトレーサビリティ機構を実現する.基本的なアイデアは,関係データベースにおけるトレーサビリティ機構に関する研究と同様,XMLデータの各項目(要素または属性)に系統情報を管理するためのアノテーションを埋め込み,問合せ処理やデータ変換の際にもそれらを適切な方法で処理することによって,データの追跡を可能にする.まず,研究を対象としたXqueryのサブセットであるLiXQueryを対象として、注釈埋め込み方式と問合せ処理における注釈情報の取り扱方法を検討した.
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