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2007 年度 実績報告書

社会分析のための多階層ネットワーク可視化手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19700085
研究機関東京大学

研究代表者

橋本 康弘  東京大学, 大学院・ 工学系研究科, 講師 (10376494)

キーワードネットワーク情報学 / ネットワーククラスタリング / ネットワーク可視化 / ソーシャルコミュニティ分析 / 時系列データ
研究概要

社会システムの遍歴を抽象化されたネットワークの時系列として階層的に可視化し,その視覚的変化から合理性の高いシナリオを発見するためのネットワーク分析ツールの開発に関する研究を進めた。本年は,ネットワークの時間変化にコミュニティ検出手法を組み合わせることで,個々のノードに着目したミクロなレベルの変化とコミュニティ構造に着目した粗視化されたレベルでの変化を同時に追うための枠組みを提案した。この枠組みは(1)各時刻におけるネットワークからのコミュニティ検出,(2)異なる時刻間のコミュニティ同士の同定,(3)コミュニティ集団が作る大規模構造を反映したレイアウトという3つの技術から構成される。1つ目の技術は対象とするネットワークから密に接続したサブネットワークを抽出する操作であり,これによってネットワークは一段マクロな意味のレベルに粗視化され,全体構造を俯瞰しやすくなる。2つ目の技術はコミュニティの存続や消滅を前後の時刻から推定する操作であり,これによって粗視化されたネットワークの連続的変化を見ることが可能となる。3つ目の技術はコミュニティ構造を視覚的に明確に表現するために、ミクロおよびマクロなレベルにおけるレイアウト操作を連携する技術である。これら3つの技術を統合し、さらにインタラクティブな操作インターフェースを実装することによって,注目するスケールを変えながら,時間軸に沿ってシステムダイナミクスを横断する視点を持つことが可能となった。この考え方は汎用性が高く,そこには複雑システムのダイナミクスが持つ有機的な因果関係を解明するための大きな可能性が潜んでいると期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Community detection with a modularity optimization approach using global information2007

    • 著者名/発表者名
      橋本康弘
    • 学会等名
      APCOM'07 in conjunction with EPMESC XI
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2007-12-06
  • [学会発表] 殻メンバーシップを利用したネットワークのマルチスケールクラスタリング2007

    • 著者名/発表者名
      橋本康弘
    • 学会等名
      日本ソフトウェア科学会 ネットワークが創発する知能研究会 JWEIN07
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-08-18
  • [備考]

    • URL

      http://syrinx.q.t.u-tokyo.ac.jp/hashimoto/graph/

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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