研究課題
平成20年度は、前年度に考案したセンサノードの移動方式の改良に加え、データセンタから全センサへ配信する情報を検討し、さらなる移動コストとデータ転送コストを低減を実現する方式を考案した。前年度に考案したセンサノードの移動方式では、センサノードが一時的なネットワーク(収集ネットワーク)を形成し、マルチホップ通信を用いてセンシングデータをデータセンタへ送信していた。この収集ネットワークを構築する際のセンサノードの移動コストを低減するためにデータセンタは収集ネットワークに参加しているノードの位置を放送していた。収集ネットワークを構築する際のセンサノード間距離を可能な限り長くすることで、データセンタから遠い場所でセンシングを行っているセンサの移動距離をさらに低減させるため、することができこれにより、これからセンシングデータをデータセンタに転送しようとするノードは現在位置から最も近いデータセンタとの通信可能位置を知ることができるため、収集ネットワークへ接続するために移動中のノードが他の移動中のノードと通信可能となった場合に、協調的に動作してセンサノード間距離を長くする方式を提案した。また、センサノードの通信距離範囲内に他のセンサノードが存在しない場合など、データセンタや他のセンサノードと通信できない孤立したセンサノードが故障した場合に、その故障を検知することができないため、データの収集効率が落ちてしまう。そのため、データセンタにおいて各ノードの動作をシミュレートし、その予測データを放送することで、孤立ノードの動作も考慮したノードの移動方式を提案した。以上の提案手法に関して、シミュレーション実験を行い、手法の有効性を確認した。
すべて 2009 2008
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日本データベース学会論文誌 Vol.7, No.1
ページ: 199-204