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2008 年度 実績報告書

頭部運動感応型聴覚ディスプレイの高性能化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19700111
研究機関東北大学

研究代表者

矢入 聡  東北大学, 電気通信研究所, 助教 (00447187)

キーワード聴覚ディスプレイ / バーチャルリアリティ / 頭部運動 / 音響 / 聴覚
研究概要

[頭部運動とVADシステムの遅延検知限の関連性の解明] : これまでの実験結果から, 聴取者の頭部運動に追従可能なVADにおいて, 必然的に発生するシステム遅延の検知限は, およそ60msであり, 大きな個人差が存在することがわかった. また, システム遅延の検知限は聴取者の頭部運動を行う時間と相関が高いことがわかった. 本年度の研究では, 聴取者の頭部運動に着目し, システム遅延が検知限よりもはるかに大きなときに見られる, 音像定位タスク中の頭部運動を観測した. その結果, 検知限を大きく越える500ms程度の遅延になると, オーバーシュートが観測されることがわかった. この現象について詳細な分析を行い, Acustica誌に投稿した. また, オーバーシュートが観測されたことは, 頭部運動中には音像定位ができていない可能性を示唆するものであり, 聴覚機構解明のための今後の実験につながる結果が得られた. [サブリミナルムービング音像提示法の検討] : 本研究では, 提示位置で音像を意図的に微小に動かすこと(サブリミナルムービング音像提示法)が, 音像定位精度の向上に寄与するかについて実験により検討を行ってきたが, いまだ有意に優れた結果が見られていない. しかしながら, 予備実験のなかでは微小運動の効果により音の広がりに違いを感じることがあり, どのような運動を与え, それをどのような指標で評価するかについてさらなる検討が必要であると考えられる. 今年度は, マルチメディアコンテンツ視聴時の長時間の頭部運動を位置センサで取り込み, 計測を行った. その結果, 自然な聴取時に特徴的な周波数スペクトルが観測された. これらの解析結果は, 電気関係学会東北支部連合大会で発表を行った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Influence of Large System Latency of Virtual Auditory Display on Sound Localization Task2008

    • 著者名/発表者名
      S. Yairi, Y. Iwaya and Y. Suzuki
    • 雑誌名

      Acta Acustica united with Acustica 94(6)

      ページ: 1016-1023

    • 査読あり
  • [学会発表] マルチメディアコンテンツ視聴時における頭部運動の測定2008

    • 著者名/発表者名
      増山友介、矢入聡、岩谷幸雄、鈴木陽一
    • 学会等名
      電気関係学会東北支部連合大会
    • 発表場所
      日本大学工学部(郡山)
    • 年月日
      2008-08-22

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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