研究概要 |
本年度は,昨年度内に実装に至らなかったウェブサービス連携プラットフォームの基盤部分の設計を進め,その試作システムについての概要を研究会で発表するとともに,関連研究者からのフィードバックを得た.実装には,当初の予定通り,これまでに申請者が開発を進めてきたMiLogおよびその派生技術をうまく活用できた.また,同試作システムの稼働とその動作・現象の解析のために,既存設備にメインメモリを増設した検証用装置を準備し,適宜本目的のために活用することで,新規にサーバ型PCを購入することなくこれらの研究を遂行できた.投票行動によるフィードバックやアフィリエイトメカニズムとの組み合わせなどは,今回は残念ながら時間の都合で実現に至らなかったが,その基盤メカニズムはすでに構築できており,ある程度の目処をつけることはできたと考えられる.また,昨年度までに解析を進めてきた高速組み合わせオークション近似アルゴリズムについては,その性能向上要因の解析に関する考察が国際論文誌に採録決定しており,現在印刷中で近日中には同誌上にて報告できる予定である,また,その適用範囲を拡張して,より広い範囲の問題に適用可能な複数ユニット組み合わせオークションに対応したアルゴリズムで十分な動作速度を実現する目処をつけることができたことと同時に,十分な速度での価格付けメカニズムの実現も視野に入れることができた.これらの成果は現在国際会議への発表に向けて現在投稿中であり,受理されれば国際会議にてその成果の一部を発表する予定である.
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