• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

感情の言語表現に着目したインターネット上の情報分布調査システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19700149
研究機関鳥取大学

研究代表者

徳久 雅人  鳥取大学, 工学研究科, 講師 (10274557)

キーワードインターネット高度化 / 情報の分布 / データマインニング / 感情推定 / 情緒推定 / 評判分析 / 言語知識ベース / 自然言語処理
研究概要

本研究で構築する情報分布調査システムは,感情推定器,Webドキュメントのクローラー,および,統計解析器で構成される.これらの実装を行い,前年度に収集したWebドキュメントに対して感情推定を実施し,情報分布を検討した.感情推定器に用いる知識として感情の原因表現,直接表現,および,反応表現を用いたところ,人間による感情推定の一致率が60%程度であったことに対して,同程度の性能が得られた.感情推定の性能を高めるために,文中表現,文末表現,および,接続表現の知識ベース化および実装を予定していたが,先述の知識で十分であったため,新たな知識ベース化の進捗を遅くした(ただし,864件の文末表現パターンと178件の接続表現の考察は完了した).その代わりに,統計解析器に対する考察を深め,情報分布の調査を試みた.統計解析器は,Z-スコアおよび感情共起確率を算出する.時系列上に感情対象となったキーワードの頻度を求め,Z-スコアによりトレンドを算出することができる.感情共起確率により人々の嗜好や不満を見分けることができる.これらに基づき情報の分布を鳥瞰する方法は2通りある.1つはキーワードを指定して,時系列上で頻度と感情共起確率を観測することである.これにより,人々が注意を向けた時期が分かるとともに,Webドキュメントを読むことで,人々の関心の理由が確認できた.もう1つは,ある時期においてZ-スコアの高い(流行している)キーワードを多数抽出し,それぞれの感情共起確率で分類することで感情対象の分布を観測することである.その結果,「オリンピック」などトレンドに追従してキーワードが得られるとともに,分析者が予想していなかった事柄が流行していることやそれに対する人々の好き嫌いが確認できた(たとえば,夏に「天ぷら」が好まれていたなど).こうして,マーケティングや政策のヒントを得ることに有効であるという見込みを得た.

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Affective Blog Analyzer-What People feel to2010

    • 著者名/発表者名
      徳久雅人, 村上仁一, 池原悟
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2nd International Conference on Agents and Artificial Intelligence 1

      ページ: 247-252

    • 査読あり
  • [学会発表] 文節区切りの学習データを用いた2010

    • 著者名/発表者名
      猪澤雅史, 村上仁一, 徳久雅人, 池原悟
    • 学会等名
      言語処理学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-03-11
  • [学会発表] 日英統計翻訳における英辞郎の効果2010

    • 著者名/発表者名
      東江恵介, 村上仁一, 徳久雅人, 池原悟
    • 学会等名
      言語処理学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-03-10
  • [学会発表] ルールベース翻訳を前処理に用いた統計翻訳2010

    • 著者名/発表者名
      福田智大, 村上仁一, 徳久雅人, 池原悟
    • 学会等名
      言語処理学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-03-10
  • [学会発表] 文単位のパターンを用いた統計翻訳2010

    • 著者名/発表者名
      西村拓哉, 村上仁一, 徳久雅人, 池原悟
    • 学会等名
      言語処理学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-03-10
  • [学会発表] 格助詞およびその相当表現のパターン翻訳の試み2010

    • 著者名/発表者名
      吉田大蔵, 徳久雅人, 村上仁一, 池原悟
    • 学会等名
      電子情報通信学会,思考と言語研究会
    • 発表場所
      機械振興会館
    • 年月日
      2010-02-06
  • [学会発表] 受動態に変換した結合価パターン辞書2010

    • 著者名/発表者名
      福田泰介, 徳久雅人, 村上仁一, 池原悟
    • 学会等名
      電子情報通信学会,思考と言語研究会
    • 発表場所
      機械振興会館
    • 年月日
      2010-02-06
  • [学会発表] 情緒推定用パターン辞書における荒いレベルの情緒原因判断条件2010

    • 著者名/発表者名
      滝川晃司, 徳久雅人, 村上仁一, 池原悟
    • 学会等名
      電子情報通信学会,言語理解とコミュニケーション研究会
    • 発表場所
      広島市まちづくり市民交流センター
    • 年月日
      2010-01-25
  • [学会発表] プログにおける情緒対象の分析システムの試作2009

    • 著者名/発表者名
      徳久雅人
    • 学会等名
      電子情報通信学会,思考と言語研究会
    • 発表場所
      機械振興会館
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] Webドキュメントを対象とした情緒的表現解析システムの試作2009

    • 著者名/発表者名
      徳久雅人
    • 学会等名
      人工知能学会全国大会論文集
    • 発表場所
      サンポートホール高松
    • 年月日
      2009-06-19
  • [図書] 感情・情緒処理,言語処理学事典2009

    • 著者名/発表者名
      徳久雅人(小項目担当)
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      共立出版

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi