研究課題
本研究の目的は、既存のハンドヘルド型3Dスキャナが抱えている問題点である、カメラが複数台必要であること、またはカメラを1台とする場合には別途LEDや磁気トラッカーなど特殊な装置が必要であること、のそれぞれを解決し、カメラとレーザ以外に一切の装置を必要としない、単純で扱いやすいハンドヘルド型3Dスキャナを開発することである。この問題は、レーザ平面の自己校正という新しい問題にも帰結され、その理論的枠組みは、影からの形状復元など新しい3次元計測への応用が期待出来る。目的を達成するために、平成19年度は、基本的なシステムを実際に構築し、さらに、数値解法に関して、初期値依存性を無くし効率よく解くための線形解法を実装した。成果は国際会議でベストペーパーに選ばれた。平成20年度は、これまで、レーザー1つのみ用いていたものを、複数レーザを同時に照射して形状復元可能なシステムへと拡張を行った。理論的には前年度の線形解法の拡張により実現される。これにより、計測に際してレーザを走査するという手間がなくなり、一度の照射で広い範囲の密な形状復元が可能となった。また、この成果をIEEE CVPRという国際会議(採択率30%)にて発表した。さらに、システムの応用範囲を拡げるために、可視光の影響を受けずに計測可能なシステムの構築を目指し、光源を赤外光としたパターン投影装置を作成した。実機と赤外カメラを用いた実験により、赤外パターンが高いコントラストで計測可能であることを確認した。
すべて 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)
International Journal of Computer Vision Vol 83, 2
ページ: 135-148
情報処理学会論文誌 Vol.1, No.2
ページ: 136-151
ページ: 111-123
情報処理学会論文誌 Vol.1, No.3
ページ: 12-27
http://www.cgv.ics.saitama-u.ac.jp/ja/research.html