研究概要 |
本研究の目的は,混雑状況における異常行動検出に関して,新しいアルゴリズムとこれを用いた検出システムを開発することである。具体的には,歩行者の動きを映像から抽出し,パターンを分析することで非通常行動を見っけ出す。 本年度の実施計画は,以下の通りであった。 ・監視を行う状況,場所など,対象とするシナリオの決定 ・監視カメラの当該個所への設置 ・監視システムからのデータ収集 ・映像からの群集行動の抽出 ・処理プログラムの開発 ・成果の論文執筆及び会議発表 本年度は,上記目標のすべてを達成した。具体的には,実環境における混雑状況を含む映像を取得することができた。これは実環境で実際に撮影を行うとともに,インターネットで公開されている映像ソースを検索することで収集を行っている。研究成果については,本年度は主として新しいカメラキャリブレーション手法の開発に重点を置いた。これは環境中に複数台のカメラを設置する ことを仮定し,カメラ映像から空間情報を取得することを目的とするものである。また,映像から動き情報を抽出するプログラムの開発も完了している。現在,歩行者軌跡から,速度に応じて歩行者をグループにクラスタリングする手法の開発を行っている。
|