研究概要 |
近年, 製造業において, 最適化理論に基づくスケジューリングが実用になった。また, 情報システムの重要性が高まり, 業務の効率化が進められた。しかし, 製造業に原材料を供給する素材型産業や食品加工業等, 従来の理論がそのまま適用できない分野も依然として存在する。 本研究では, 分解型工程を有する素材型産業を対象とした, 生産スケジューリング手法の開発行った。昨年度実施した, 鉄鋼業における鋼板製造を例として分析, スケジューリング手法の提案, 数値実験の結果を元に, 今年度は, 新しいアルゴリズムの提案, システムの実装を行った。 生産スケジューリング手法に関する研究として, 分解型工程を有する素材型産業を対象に, スケジューリングのためのアルゴリズムの開発とシステムの構築, 確率ベースのスケジューリング手法の開発, 確率ベースの手法を元にした計画・スケジューリングの統合手法の開発を行った。また, スケジューリングのシステム構築にXML(Extensible Markup Language), SVG(Scalable Vector Graphics), ECMA Script(ISOEC16262)をはじめとする近年のWeb技術の活用を行う上での問題点を検証した。従来型の改良・組合せによるスケジューリングのアルゴリズム開発およびシステム構築は一通りの目標を達成した。また, 新しい確率ベースの手法については, 計算量について改善の余地がある。web技術の活用については, 当初計画していた方法によるユーザインタフェースの実現を行うことができなかったため, 代替手法を開発した。
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