研究概要 |
平成21年度は,先ず,安全工学シンポジウムにて,アンサンブル学習法,とくにルールフィット法の有用性について報告した.その後に,大分統計談話会,医学統計研究会で発表を行った.この発表では,既存のlassoによる縮小推定を,Elastic-Net (Zhou & Hastie, 2006)で調整した,ルールフィット法について公表した.この研究内容は,次年度中に論文化する予定である.昨年度の研究主題だったベキ正規分布に基づく多分岐樹木構造接近法は,日本計算機統計学会誌の掲載され,その後に研究を行っていた,縮小推定調整型ブースティング接近法については,現在,投稿中の状態である.さらに,今年度末には,ランダム・フォーレスト法の縮小推定調整の方法について,第12回データマイニングと統計数理研究会にて発表を行い,次年度の論文化に向けての布石を行った.これらの成果は,次年度におけるアンサンブル学習法およびその基礎となる樹木構造接近法の総括に向けて有意義であったと考えられる. 癌研究における貢献では,2件の論文化(American Journal of Gastroenterology,癌と化学療法)を行い,5件の国際会議発表(ASCO-GI 2010, IGCC2009, CLADA2009)および,1件の国内学会発表(日本癌治療学会)にて発表を行った.これらの実績は,今後の樹木構造接近法の応用のための土台作りに有意義に働くと考えている.
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