(1) H19年度に得た成果(RNA構造アライメントのための新しい遺伝的アルゴリズムCofolga2、ならびにサポートベクターマシーンを利用したS.serevisiaeとその近縁種間比較による新規非翻訳RNA候補予測の2つの結果)について論文の執筆を行い、BMC Bioinformatics誌において単著論文として発表を行った。本論文で発表した新しい遺伝的アルゴリズムではシュードノットへ適用可能な新しい目的関数を利用していることを一つの特徴としている。また、本課題で開発したRNA予測システムをインターネットを通して一般に公開するためのRNA遺伝子予測サーバを構築し、公開を行った。酵母において発見された新規非翻訳RNA候補配列についてもデータベース化を行い、これもインターネットを通して公開した。RNA遺伝子予測サーバならびに新規非翻訳RNA候補配列データベースへのアクセスは、本実績報告書の「13.備考」欄に示したホームページにて行える。 (2) 近年新しいRNA二次構造予測のためのパラダイムとして注目されている構造サンプリング法によるRNA二次構造予測のための新しいプログラムの開発について検討を行った。 (3) 酵母菌で新規な非翻訳RNA候補を多数予測するのに成功したRNA遺伝子予測用並列計算機システムを利用し、線虫ゲノム等における新規な非翻訳RNA候補の予測を現在実行している。これについても結果がまとまり次第論文として発表することを予定している。
|