1)Shoolinlがクラッチタンパク質であることを証明するShootinlが成長円錐内においてアクチン繊維とL1-CAMの相互作用を介在し、クラッチ機能を発揮することで軸索が伸長することを以下の3つの解析により示した。i:表面をL1-CAMで覆った直径約1μmのシリコンビーズを、ビーズ表面のL1-CAMと細胞膜に発現するL1-CAMとの相互作用を介して成長円錐上面に接着させる。このとき、shootinlのクラッチ機能により、アクチン繊維の求心的流動から発生する駆動力がL1-CAMを介してビーズに伝達されビーズが移動する。このビーズの移動速度が神経細胞におけるshootinlの発現量に依存することを示し、shootinlがアクチン繊維の駆動力をL1-CAMに伝達することを明らかにした ii:L1-CAMと強く相互作用する細胞外基質であるL1-CAM上、L1-CAMとの相互作用が弱いポリリジン上のそれぞれで神経細胞を培養し、L1-CAMと細胞外基質との相互作用が強いときにshootinlの発現量依存的に神経突起が伸長することを明らかにした。iii:shootinlとアクチン繊維の相互作用を阻害する優勢阻害型shootinlを作成し、この変異型shootinlが神経突起の伸長を阻害することを明らかにした。 2)Shootinlノックアウトマウスを作成する。In vivoにおけるshootinlの機能を解析することを目的とし、Shootinlノックアウトマウスのホモノックアウトマウスを完成させた。
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