• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

二光子顕微鏡による小脳神経細胞集団のCa2+シグナル測定と計算論的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19700298
研究機関(財)大阪バイオサイエンス研究所

研究代表者

土居 智和  (財)大阪バイオサイエンス研究所, システムズ生物学部門, 研究員 (20435564)

キーワード二光子顕微鏡 / イメージング / カルシウム / 小脳
研究概要

Ca2+イメージングにおいて、二光子顕微鏡とニポウ型ディスク高速リアルタイム共焦点顕微鏡へ容易に光路を切り替えられるように測定系を改善した。麻酔下のマウス小脳皮質において、二光子顕微鏡で詳細な神経回路の立体構造を調べてから、リアルタイム共焦点顕微鏡で高速(30Hz)かつ広範囲(300マイクロメートル四方)にCa2+活動を調べることができるようになった。
Ca2+イメージングの結果、全体的に小脳皮質の細胞は一斉に活動しており、とりわけ縦方向(頭尾方向)でCa2+活動に強い相関があることが分かった。つまり、縦方向に並んだ細胞は、同じタイミングで活動しているということである。また電気生理とCa2+イメージングの同時記録により、登上線入力による電気活動とCa2+活動が対応することを確かめた。この縦方向の同期は、強力な登上線維入力の元にある下オリーブ核が同期していること、1本の登上線維は縦方向に並んだプルキンエ細胞に入力しているという過去の知見と合致する。過去の電気生理実験では、複数の神経細胞活動を調べようとしても、電極間距離が数百マイクロメートルも離れており、電極の個数も限界があった。高速Ca2+イメージングにより初めて、近くの隣り合う細胞での活動が比較できるようになった。
また、プルキンエ細胞と、分子層の介在ニューロンであるstellate細胞の活動を比較した。同じ種類の細胞同士だけでなく、プルキンエ細胞とstellate細胞でも、縦方向に並んだ細胞は相関が高かった。Stellate細胞が登上線維入力を受けるという報告は、スライス電気生理実験や覚醒ラットの電気生理実験より示唆されていたが、実際の脳で登上線維からstellate細胞へ入力があるか不明であった。高速かつ広範囲のCa2+イメージングによって、生きたマウスでstellate細胞が登上線維入力を受けて活動している可能性が高まった

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ImageJとMATLABを使った蛍光変化率の計算2009

    • 著者名/発表者名
      土居智和
    • 学会等名
      定量生物学の会第1回年会
    • 発表場所
      東京大学生産技術研究所
    • 年月日
      2009-01-10

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi