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2008 年度 実績報告書

マクロピノサイトーシスによる神経突起伸長の抑制メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19700302
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

樺山 博之  独立行政法人理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, 客員研究員 (10332339)

キーワード軸索ガイダンス / マクロピノサイトーシス / カルシウムストア
研究概要

今までに、カルシウムや反発性ガイダンス分子によりsytntaxin-1のタンパク量が成長円錐でのみ減少し、その結果、マクロピノサイトーシスによる神経突起伸長の抑制が起こる事を明らかにしている。カルシウムによるsyntaxin-1の発現量の減少はユピキチン-プロテアソームによる分解によるものであることを明らかとした。平成20年度にはsyntaxin-1に結合する分子群のうち、マクロピノサイトーシスに関与する分子群を質量分析法を用いることによって同定することに成功した。それら候補分子によるマグロピノサイトーシスをsyntaxin-1の過剰発現により抑制できることを繊維芽培養細胞を用いて明らかにした。また、カフェイン投与によるリアノジン受容体からのカルシウム放出がマクロピノサイトーシスを誘導すること、さらにカフェインにより誘導されたマクロピノソームの面積は成長円錐表面膜と逆相関することを初めて示し、マクロピノサイトーシスによる大規模な細胞膜の回収が反発性軸索誘導のメカニズムである可能性を示した(Kabayama etal., 2009)。また、カフェインによるマクロピノサイトーシスはアクチン繊維の脱重合を阻害することによりほとんど完全に抑制できることも明らかとした。これは今までアクチン骨格のみで説明されてきた反発性神経軸索誘導の研究に、新たに膜動態の重要性を提案するものである。さらに平成20年度はゴルジに局在するSyntaxin-6が神経栄養因子(NGF)依存的に神経突起先端に輸送されること、また、Syntaxin-6のcoiled-coilドメインがNGF依存的な神経突起伸長を制御していることも明らかとした(Kabayama et al.,2008)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Ca2+ induces macropinocytosis via F-actin depolymerization during growth cone collapse.2009

    • 著者名/発表者名
      Kabayama H, Nakamura T, Takeuchi M, Iwasaki H, Taniguchi M, Tokushige N, Mikoshiba K.
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Neuroscience 40

      ページ: 27-38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Syntaxin 6 regulates nerve growth factor-dependent neurite outgrowth2008

    • 著者名/発表者名
      Kabayama H, Tokushige N, Takeuchi M, Mikoshiba K.
    • 雑誌名

      Neuroscience Letters 436

      ページ: 340-344

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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