研究概要 |
本研究では, 乳腺超音波画像と乳房X線写真(Mammography : MMG)を対象とし, 腫瘤などの病変を自動検出できるコンピュータ支援診断(CAD)システムの開発の基礎研究を行い, その臨床応用への可能性を検討することを目的としている. 本年度は以下の成果を得ている. 1. 乳腺超音波画像における微小石灰化像の自動検出アルゴリズムの開発 乳腺超音波画像における微小石灰化像検出用フィルタの開発を行った. リアルタイム超音波画像における微小石灰化像検出を可能とした. 2. MMG撮影時の乳房圧迫モデルの構築 MMG撮影時における乳房圧迫を, ファントムを用いて解析し, MMG撮影時の乳房圧迫モデルを構築した. 3. ホールブレスト超音波画像における正常構造の認識アルゴリズムの開発 ホールブレスト超音波画像における正常構造の認識アルゴリズムを開発し, 皮膚と乳頭と肋骨の自動認識を可能とした。これら画像中の対応点(ランドマーク)抽出によりレジストレーションの精度向上を可能とした. 4. ホールブレスト超音波画像のための乳腺濃度評価アルゴリズムの開発 ホールブレスト超音波画像における乳腺濃度評価アルゴリズムの開発を行った. 超音波画像とMMG間で濃度評価の比較を行ない, 超音波画像における乳腺分類を可能とした.
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