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2010 年度 実績報告書

コンピュータ診断支援システムにおける理解と利用しやすい結果の提示方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19700424
研究機関名古屋文理大学

研究代表者

松原 友子  名古屋文理大学, 情報文化学部・情報メディア学科, 准教授 (30279963)

キーワード乳がん / 乳房X線写真 / 腫瘤陰影 / 微小石灰化クラスタ / 構築の乱れ / カテゴリー鑑別 / コンピュータ支援診断 / 提示方法
研究概要

(1)構築の乱れの検出性能の向上
従来開発した乳房X線写真における構築の乱れの検出アルゴリズムの検出性能の向上を目指し,自動抽出された乳腺と手動で抽出した乳腺を目視にて比較した.その結果,自動抽出された乳腺は,線構造以外も含まれており,過抽出されていることが明らかとなった.従来法では,乳腺の抽出に平均曲率を用いていたが,より曲面の形状を詳細の分類できる主曲率を用いることとした.その結果,より目視評価に近い乳腺が抽出できるようになった.また,候補領域の抽出には集中度を用いていたが,数本の正常乳腺からなる領域が誤抽出される傾向があったことから,集中度のみでなく,線構造の分布を示す別の特徴量である等方指数も用いることとした.以上の2点を改良した結果,検出性能が向上し,本手法の有効性が確認できた.
(2)微小石灰化クラスタと腫瘤陰影のカテゴリー鑑別の提示方法の検討
独自に開発した微小石灰化クラスタと腫瘤陰影のカテゴリーの自動鑑別システムを用いて,CADの結果の有効な提示方法の検討を行った.具体的には,画像のみ,画像とシステムのカテゴリー,画像とシステムのカテゴリーとシステムの解析結果を提示,の3種類の観察者実験を医師を対象に行った.その結果,読影者内では微小石灰化クラスタのカテゴリー鑑別に,読影者間では腫瘤陰影のカテゴリー鑑別において,カテゴリーのみでなくシステムの解析結果を提示することの有意性が確認できた.解析結果を提示することに有意差が確認できた.
また,今回用いたCADシステムのカテゴリー鑑別の精度は80%であった.より高い性能のシステムを用いれば,読影者の感度の向上も期待できる.よって,さらなる精度の向上を目指し,臨床データの特徴量分布と識別器の特性の調査に取り組んだ.その結果,用いる特徴量の性質によって,より高い鑑別精度が得られる可能性が示された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Selection method of classifier for computer-aided diagnosis2011

    • 著者名/発表者名
      S.Horie, T.Matsubara, et al.
    • 雑誌名

      Proc.of IFMIA 2011

      ページ: 211-216

  • [雑誌論文] コンピュータ支援診断のための識別器の選択法2010

    • 著者名/発表者名
      堀江俊介, 松原友子, 笠井聡, 他
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術報告

      巻: 110(280) ページ: 27-32

  • [学会発表] マンモグラフィCADにおける構築の乱れの乳腺構造解析法の改良2011

    • 著者名/発表者名
      柴田雄輝, 松原友子, 角森昭教, 他
    • 学会等名
      医用画像情報学会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2011-02-05

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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