研究課題
若手研究(B)
脂肪酸代謝のコファクターであるカルニチンの基本的な機能は、長鎖脂肪酸アシルCOAをミトコンドリアマトリックスへ輸送する担体となることである。Juvenile visceral steatosis (JVS)マウスは、細胞膜カルニチン輸送体、OCTN2をコードする遺伝子slc22a5の変異によって原発性のカルニチン欠損を生じるモデル動物である。このホモ接合体マウスでは、餌を除くこと(絶食)によって、暗期活動期における自発行動量および酸素摂取量が、野生型およびヘテロ接合体マウスに比較して著しく低下することを見出した。絶食JVSマウスにカルニチンの腹腔内1回投与を行ったところ、低下した自発行動量と酸素摂取量は長期にわたり増加を示した。その機構を検討したところ、投与されたカルニチンは血中や組織からすでに消失し、低いカルニチンレベルに復しているにも関わらず、invivoにおける脂肪酸代謝は亢進していた。この場合、カルニチンは脂肪酸代謝において律速になっていないが、脂肪の利用は亢進したことになる。これらの現象を掌る詳細な機構について検討を行う。
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