研究概要 |
研究代表者は平成17〜18年度科学研究費補助金採択課題「フィードバック制御特性に基づいた身体活動量の測定方法の開発」(課題番号:17700523)の成果を国際学会発表2回,国内学会発表4回にて報告し,現在は国際学術誌への投稿準備中である.得られた成果は,ジャイロセンサ搭載式1軸加速度センサとDPモデルを用いた身体活動量の測定方法(feedback control system:FCS法)が従来の回帰モデルを用いた測定方法(回帰法)より,高い測定精度を有するものであった.しかしながら,FCS法の測定精度は実験条件を設定した特殊な環境においてのみ得られたものである.健康の維持増進を目的として,日常生活環境にFCS法を適用するためには,FCS法による身体活動量測定値と健康状態の変動との量反応関係を検証する必要がある.そこで,本研究では,総合型地域スポーツクラブと連携した健康教室を開催し,健康教室における運動プログラム参加時を含めた日常生活環境におけるFCS法と回帰法と健康状態の量反応関係を比較し,FCS法の妥当性および有用性を検証することを目的とする. 平成19年度では,平成19年10月から平成20年3月の期間において,総合型地域スポーツクラブ(SPO&COMCLUB)と連携し,中高齢者を対象とした運動教室を開催した.運動教室では,49歳から71歳までの中高齢者12名(男性2名,女性10名)の身体活動量(加速度センサデータ),形態,体力,血液成分(主に,中性脂肪,HDLコレステロール,血糖値)の測定を複数回実施した.現在は,データ分析中である.
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